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知的生産とリテラシー アーカイブ

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tetu_bn_161.gif 書評・読書カテゴリーには私が Amazon や BK1 に投稿した書評や,本について書いた文章をあつめています. 以前はすべての書評をひとつのページにいれていましたが,書評の数がおおくなり,書評・読書カテゴリーのページがながくなりすぎたので,書評・読書カテゴリーを分割しました. 書評以外のカテゴリーにあわせて, Web とインターネット仕事と起業メディア・アート・イベント・エンターテイメントインタフェース,アメニティとデザイン思想・哲学・宗教情報学・計算・プログラミング政治・法律・憲法教養・教育と学習歴史環境生活知的生産とリテラシー社会・経済秘密・プライバシー保護とセキュリティ言語・コミュニケーションとネットワーキング というように書評を細分するようにして,書評カテゴリーのページにはそれらに分類しづらいものをあつめました. なお,このページは各カテゴリーのページの先頭に表示されるように,意図的に投稿日時を 0001-01-01 00:00:00 としてあります (実際の投稿日時は 2007-11-03 10:39 です).

このカテゴリーには知的生産すなわち文章などを生産することに関する話題をあつめています. 上位のカテゴリーはカナダからのブログです. PowerPoint フォントとレイアウト 箇条書き視覚化・図解読書 などに関する話題はサブカテゴリーに分類しているので,そちらをみてください.

このページには書評もふくまれていますが,知的生産に関する書評のページにはそれらの書評だけをあつめています.

なお,このページは知的生産アーカイブ のページの先頭に表示されるように,意図的に投稿日時を 0001-01-01 00:00:00 としてあります (実際の投稿日時は 2007-11-03 19:31 です).

おもくなるのをさけるためにアーカイブのページには写真がはいらないようにしていますが,個別ページにある写真をここに引用しておきます.

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情報処理学会 情報学 基礎研究会 (98-FI-50-4, pp. 25-32, 1998) から引用

WASSad.jpg

2006-10-21

ソフトウェア研究者の私がどうやってインターネットで論文を検索し,入手しているかということを書いてみたいとおもいます. 検索するとき,おもなソースはつぎの 3 つです.

つづく…

2007-05-19

文章やプレゼンテーション資料を他人に理解してもらうときはわかりやすく書くのがいいにきまっています. しかし,自分のためのメモはどうでしょう? あとから自分で読んでわからないものでは論外ですが,わかりやすさが最優先というわけではないでしょう. 文章を書く目的がひとのためでもあり自分のためでもあるというばあいがあります. 私についていえば,たとえばブログを書くとき,あるいは会社であまりおおくのひとが読んでくれそうもない研究報告を書くとき,むしろ 「自分のため」 を意識して書いています. (このブログもどれだけのひとがみているのか,しらべていませんが,すくなくともコメント/トラックバックをくれたのはまだひとりだけのようです -- スパムがおおいので,みのがしてしまったものもないとはいえませんが.)

つづく…

2007-05-18

この本を読んだのはもう 20 年以上まえであり,それ以後は読んでいないが,いまでも文章を書くときにはこの本からえた知識がやくにたっている.読点のうちかたと修飾語のならべかた (ながいものからみじかいものへ) はいつも意識している.とくに理科系むきにはほかの著者による本がすすめられていることがおおいが,私は理科系・文科系をとわず,この本をすすめたい.本多のほかの本 (「殺す側の論理」) の書評で本多勝一を「ばか」よばわりしたが,この本は秀逸である.

評価: ★★★★★

関連リンク: 日本語の作文技術@ [bk1]日本語の作文技術@Amazon.co.jp

つづく…

2007-05-06

Movable Type では日付が 05月05日 のように表示されます. この構文はたえがたいのですが,非標準のパッチはなるべくあてたくないので,がまんしています.

つづく…

2007-05-20

梅棹 忠夫 の 「知的生産の技術」 以来,この種の本をいろいろ読んできた. もっともインパクトがあったのが 「知的生産の技術」 であることはいうまでもないが,最近読んだ本のなかではこの 鎌田 浩毅 が出色である. 日本はホワイトカラーの生産性がひくいといわれている. 生産性をさげている原因としてはダベっている時間がながいこともあげられるだろうが,なにもしないでかんがえている (フリをしている) 時間がながいこともあるのではないだろうか. 知的生産の生産性がひくい理由のひとつはいきなりむずかしいことをしようとすることにあるとおもわれる. この本はラクなところからはじめればよいこと,もとめられるアウトプットにできるだけはやくちかづくことを主張している. それは,私自身が実践していることでもある. ほかにもいろいろ,私のやりかたと共通するところがあった. 本にどんどんしるしをつけること,原稿は締切よりずっとはやく書くこと,などなど. 理系であれ文系であれ,やくにたつことはいろいろあるとおもう.

評価: ★★★★☆

関連リンク: ラクして成果が上がる理系的仕事術@ [bk1]ラクして成果が上がる理系的仕事術@Amazon.co.jp

つづく…

2007-05-19

ネット時代のドキュメント形式」 に書いたように,従来の印刷技術やワードプロセッサの提供機能をそのままつかっていたのでは,ネット時代 (Web 2.0 時代?) にふさわしい文章を書くことはできません. いずれそれらの技術や機能にかわるものが確立するとしても,いまは XHTML が提供している程度の文章論理機能をつかって書くしかありません. 箇条書き (<ul> ... </ul> や <ol> ... </ol>) くらいはつかえますが,注釈機能 (<abbr> ... </abbr> など) はまだ安心してつかえません.

つづく…

Microsoft Word のようなワードプロセッサは,印刷ドキュメントにちかい形式の文章がかんたんに書けるようにくふうされています. 脚注,目次,索引などを容易につくることができようになっています. しかし,これらのしかけはそうやってつくったドキュメントを印刷してみるときには便利であっても,そのままコンピュータ上でみるときにはかならずしも便利ではありません.

つづく…

2007-05-29

このブログは 「ですます体」 で書いています. ブログにしろ雑誌の記事にしろ,「です・ます」 で書いてあるものがおおいので,それをまねたということです. しかし,実は私はずっと 「である」 をつかってきました. そのため,このブログでは,いつもまちがえて,「である」 を 「です・ます」 になおすはめになっています.

つづく…

2007-06-23

いろいろなところで “ペーパーレス化” が推進されています. しかし,論文コピーとりまくり にも書いたように,私は “ペーパーレス” ではいきていけません. 論文を書くときもけっこう紙を消費しています.

つづく…

2007-08-23

明治時代には日本は後進国だったので,オリジナルな仕事をするより海外の文化を紹介することのほうが重要でした. それが大東亜戦争後もつづいてきたわけですが,しだいにオリジナルな仕事がもとめられるようになってきました. それにもかかわらず,やはり日本にはオリジナルな仕事をするひとより評論家のほうがおおいようにおもえます. (たじし,これはべつに評論にオリジナリティがないといっているわけでは,まったくありません.)

つづく…

2007-08-17

ネット時代のドキュメント形式」 では 「グーテンベルク以来 500 年以上をかけてつちかわれてきた印刷技術にかわるものをつくりあげるのは容易なことではありませんが,そうしていく必要があります」 と書きました. グーテンベルク以来つづいてきたひとつの伝統は,「文章は縦長の紙 (ページ) に印刷する」 ということでした. この原則はほとんどの印刷物において,なりたっています. 本でも新聞でも,縦長のページをつかったものがほとんどです. しかし,コンピュータ・ディスプレイが横長であることは,うごかしがたいようにおもわれます. 印刷とディスプレイ表示とでは歴史のながさが 1 桁以上ちがっていて,このさきどうなるのかはかならずしもわかりませんが,それでも,私にはグーテンベルク以来つづいてきた縦長のページをコンピュータ・ディスプレイやマルチメディアに向いた横長の表示にかえていく必要があるようにおもわれます.

つづく…

2007-08-26

kanadas.com -- リンク維持のための自前の Web サイト」 に,私の “目が黒いうち” はこの Web サイト (kanadas.com) を維持したいと書きました. しかし,これでは宣言としてはよわいので,ここでこのブログやこのサイト内のいくつかの部分について,URL を維持することを約束しておきたいとおもいます. この約束は,これらのページへのリンクがきれないこと,リンクの意味がかわってしまわないことを約束するものです.

つづく…

2007-10-03

このブログには,当初の目的からはずれて,さまざまなことを書くようになりました. おもに,書く訓練,そして思考の鍛錬のためにつかっているということができます. 書く訓練,思考の鍛錬のためには,以前は紙のカードやワープロをつかってきましたが,それにくらべるとブログははるかに画期的な知的生産の道具になっています.

つづく…

2007-10-06

私のブログのかきかたについて書いてみようとおもいます. 私はブログを 「アイデア・メモ」 としてつかっていますが,ひとにも読んでもらいたいので,推敲したうえ,印刷してみて完成度をたかめています. 参考文献や他の Web ページへのリンクはてきるだけいれるようにしています. また,Movable Type における 「エントリーの内容」 と 「追記」 とのつかいわけについても書きます.

つづく…

2007-10-08

私は以前,検索結果を整理されたかたちで出力してくれる,軸づけ検索という検索法を研究していました. いったんはテーマ検索 (テーマ年表検索,テーマ地名検索) という名のもとで製品化されたものの,いまはつかえなくなってしまいました. しかし,佐々木 俊尚 の情報収集法に関する最近の本から,私がそこで意図していたことがジャーナリストのニーズにあっていることを知ることができました.

つづく…

2007-10-07

著者は元毎日新聞記者であり,現在もフリー・ジャーナリストである. その経験をいかして,記事や提案書などを書くためのインターネットからの情報収集の方法を書いている. その方法はまず,直観的な世界把握 (クオリア) をもとに,必要な情報要素と取材先を縦横にならべたマトリックスをえがいて全体像を把握する. そして,4 種類のインターネット情報源,つまり新聞や雑誌の (有料) 記事データベース,一般のウェブサイト,個人や企業のブログ,2 ちゃんねるなどのネット掲示板をこの順に調査していく. インターネットをつかった調査は拡散的になりがちなので,「ニューロン型」 という方法をすすめている. これは,拡散的な調査法と直線的な調査法とをくみあわせた方法である. そして,調査途中でのいきづまりをセレンディピティ (偶然の出会い) によって克服することについても記述している.

インターネットで情報収集しているひとは,ある程度はここに書かれたのとちかい方法で情報収集しているだろうが,かならずしも著者ほど確立された方法にしたがっているわけではないだろう. おおくのひとにとって,ここからまなべる点はすくなくないものとおもう.

評価: ★★★★☆

関連リンク: 3 時間で「専門家」になる私の方法@ [bk1]3 時間で「専門家」になる私の方法@Amazon.co.jp

つづく…

2007-10-06

最近,自分のブログに関してもっと反応をもらいたいとおもいはじめたことをきっかけに,ながらく,つん読していたこの本をよむことにした. この本では 11 人のアルファ・ブロガーへのインタビューの結果が書かれているが,その意見は,当然のことながら,さまざまである. 読者をつよく意識して書くひともいるし,自分のためのメモというつもりで書くひともいる. しかし,読者を意識しているといっても,新聞や雑誌に書くのとはちがって読者からの直接の反応をきくことができる. まだまとまっていないかんがえを読者にぶつけることもできる. ほかにもさまざまなことが書かれている. 私自身は結局,反応をえるために特別のことをするのではなく,自分のポリシーをつらぬいて待つべきなのだと悟った.

評価: ★★★★☆

関連リンク: アルファブロガー@ [bk1]アルファブロガー@Amazon.co.jp, 「ブログと画像の親和性」.

つづく…

2007-10-27

ブログの記事を書いたとき,書いたものがひとからどういうふうにみえるのか,すぐにたしかめたくなります. たしかめるためにはその記事を公開する必要があります. しかし,公開するタイミングで RSS が機能し,ブログ検索エンジンなどに ping がおくられるようになっています. すると,公開したあとにその記事を推敲する,つまり修正をいれることになります. RSS は公開時に記事を配信するので,修正前の記事が配信されることになります. ちょうどよいタイミングで配信するにはどうしたらよいのでしょうか?

つづく…

私は,以前はいろいろ本を読んでもその内容をすぐわすれてしまうことがおおかったようにおもいます. しかし,最近はとくに印象的な本を中心として “書評” をブログに書き,それを Amazon (アマゾン) と BK1 (ビーケーワン) にものせています. こうすることで,ある程度記憶が定着するし,わすれたときには自分が書いた “書評” をみればさらにおもいだします. つまり,Web / ブログ を利用して読書を活性化しているわけです.

つづく…

2007-11-05

私はこの日本語ブログのほかに英語のブログもたてています. しかし,英語のブログに書く頻度は日本語の 1/10 以下です. こういう 「とじこもり状態」 はのぞましいものではないとおもいます. これを反省して,この状態からぬけだす方法をかんがえようとおもいます. とはいっても,いまのところは名案があるわけではありません.

つづく…

2007-11-04

私がつとめている会社ではひとが書いた文章をよまずにすませようとする習慣があるということを 「日本の会社では文章をよまない・かかない悪習がある」 という項目で書きました. この悪習は私がみたところでは,すくなくとも業種がちかい他社でもあるようにみうけられます. しかし,私はそれとは文化のことなる 2 つの会社とつきあうなかで,ドキュメントに関するかんがえかたにあきらかにちがいがあることを発見してきました. そのことについて,もうすこしくわしく,書いてみることにしましょう.

つづく…

私が仕事をしていて腹のたつことのひとつは,私が一生懸命書いた文章をよむひとがすくないということです. 社内でも協業他社でも,もとめられるのは説明文ではなくてパワーポイントの資料です. 一生懸命,絵をかくことがもとめられます. たしかに図は短時間で把握するのにはよい. しかし,図をつかっても論理をきちんとかくことはできませんし,なによりも文章よりかくのに時間がかかります. 時間がかぎられているから,論理をきちんと記述する必要があるからといって文章でかいたものを,よまずにすませるなどということがあってよいのでしょうか. また,論理をはっきりさせるべきところを書かずにすませるなどということがあってもよいものでしょうか.

つづく…

2007-11-10

このブログにはできるだけ写真をのせるようにしています. 写真はひとの目をひきつけるちからがあるからです. そのなかには,自分でとった写真もあり,借りものの写真もあります. ここでは,そういう写真のえらびかたとつくりかたについて書きます.

つづく…

2008-01-06

携帯メールがさかんにつかわれるようになってから,それに起因するおおくの問題がおこってきています. メールがとどくと四六時中,食事中にまで返事を書かなければならないというのもひとつの問題点ですが,ここでは誤解の危険性について書きます.

つづく…

2008-01-23

借りもの PC (社外もちだし用 PC) で仕事して,トホホ状態です. これからは自分用にカスタマイズした PC にこだわろうとおもいます.

つづく…

2008-02-16

私が Wintel マシンを買ってまもなくつかいはじめたプログラムのひとつが Microsoft Office 95,そのなかでもとくに Word 95 です. これは Word 97 がでてからもなお数年間,つかいつづけました. しかし,その後,家では中古品の Word 97 を秋葉原でやすく買って,それをいまもつかいつづけています. また,会社でははじめて買った Microsoft Word が Word 97 であり,それをやはりいまもつかいつづけています. Windows XP や Windows Vista 上ではいろいろ不具合もあるので,とりかえたいともおもっているのですが,いろいろな事情から,いまだにつかっています.

つづく…

Mule (ミュール) は GNU Emacs を多言語化したエディタですが,その機能がその後 Emacs じたいにくみこまれたため,いまではあまりつかわれなくなっています. それにもかかわらず,私は Windows XP や Windows Vista のうえで Mule for Win32 をつかいつづけています. Windows XP / Vista で動作する Emacs のあたらしい版はもちろんありますが,きちんと多言語対応 (というか日本語対応) していないからです.

つづく…

2008-02-19

「知的生産術」 ということばからは,本やブログの読み書きや取材,パソコンのつかいかたというような,頭をつかうことばかりが想像される. しかし,この本に書かれているのはそれだけではない. 自転車のつかいかた,飲食や睡眠,運動などの生活にかかわることなど,知的生産をたかめるために著者が実行しているありとあらゆることがつめこまれている.

読者がこの本に書かれたことをそっくりまねても,たぶんうまくいかないだろう. 著者は著者にあったやりかたをえらんで,この本に書かれた方法論をきずきあげたが,読者は自分でその方法をさがさなくてはならない. しかし,そのときにこの本はさまざまなヒントをあたえてくれるだろう. 非常に刺激的な本である.

評価: ★★★★☆

関連リンク: 新・知的生産術@ [bk1]新・知的生産術@Amazon.co.jp

つづく…

2008-02-23

“Bible” シリーズとともに有名な “For Dummies” シリーズとはちがって,1 冊で “まにあう” ように書かれている. この本は PowerPoint の機能をざっとみるところからはじめているが,第 2 章はプレゼンテーションの基礎の解説にあてられている. PowerPoint を前提とするのでなく,これからおこなおうとしているプレゼンテーションにどういう手段が適切なのかというところから検討するように書かれている. プレゼンテーションのための部屋のかたちや聴衆・テーブルの配置の代案まで検討されている.

PowerPoint の機能やそのつかいかたの説明も Microsoft Press の「ひと目でわかる Microsoft Office PowerPoint 2003」 などよりはるかにくわしいのだが,やはり私の目からみるとプレゼンテーションの基礎から書いてあるところがよいとおもう. ただし,(まだ内容をよく読んでいないので,からなずしもよくわからないが) いったん機能の説明にはいってしまうと,プレゼンテーションの基本との関係が希薄になっているようにおもえる. つねにそこにたちもどりながら説明することがのぞましいとおもう.

評価: ★★★★☆

関連リンク: PowerPoint 2007 Bible@Amazon.co.jp

つづく…

この本のタイトルからは PowerPoint による図解のひろい応用をめざしているようにみえる. しかし,なかをみると実はこの本は 「企画プレゼン 図解の極意」 の続編であることがわかる. この本のほうがあたらしくて図解のパターンなどに関してはゆたかになっているが,導入はほとんどない. タイトルから 「企画」 がぬけているためにダマされてこの本だけを最初に買ってしまったひとがもしいるとすれば,不幸だといわざるをえない.

評価: ★★★☆☆

関連リンク: 攻めるプレゼン 図解の極意@ [bk1]攻めるプレゼン 図解の極意@Amazon.co.jp

つづく…

この本はいきなり図解の話からはじまる. プレゼンテーションにおいて図解は重要なものだといえるだろうが,そういう導入的な話はいっさい書いてない. この本で解説されている図解がプレゼンテーションのなかでどのように位置づけられ,どういかされるべきなのかは,この本からはわからない.

評価: ★★★★☆

関連リンク: PowerPoint の図解が 3 分間で書ける本@ [bk1]PowerPoint の図解が 3 分間で書ける本@Amazon.co.jp

つづく…

この本は企画書における図解のかきかたに関する本であり,他の種類のプレゼンテーションは対象になっていない. したがって,PowerPoint の機能に関するひととおりの説明のあと,「「よい企画書」 とは?」 というところから話がはじまっている. 目的をしぼった本の導入として,これは適切だといえるだろう. しかし,書きたいのが企画書だとしても,図解だけがわかれば書けるわけではないので,これだけで十分というわけではない.

評価: ★★★☆☆

関連リンク: 企画・プレゼン図解の極意@ [bk1]企画・プレゼン図解の極意@Amazon.co.jp

つづく…

この本にはマニュアルや上記の本などではめだたない,あるいは書かれていない “高級なわざ” が中心に書かれている. PowerPoint の機能や使用法をひととおりマスターしたひとが,短時間でもう 1 歩ふみだすにはよいだろう. PowrPoint がプレゼンテーション用のソフトである以上,PowerPoint の本にはそれをどうつかえばプレゼンテーションが効果的にできるかを書くべきだとおもう. しかし,ここではプレゼンテーションの基本ははっきり書かれてはいない. もっとも,つかわれている例はプレゼンテーションの基本にそったものだということはできるが…

評価: ★★★☆☆

関連リンク: PowerPoint 実践技 & 上級技大全@ [bk1]PowerPoint 実践技 & 上級技大全@Amazon.co.jp

つづく…

この本は基本的には PowerPoint を買ってもついてこないマニュアルがほしいひとが買うものだろう. PowerPoint がなんのためのソフトウェアなのか知らないひとがこの本をみても,さっぱりわからないだろう. マニュアルであればそれはかまわない. しかし,この本のようにただソフトウェアの機能とそのつかいかただけを淡々と説明されたのでは,自分がやりたいことのためにどの機能をつかったらよいかもわからない.

PowerPoint は汎用性のたかいプログラムだから,まずつかうべき機能がどれなのかを説明する必要があるだろう. この本ではいろいろな目的をもったひとみんなにつかいかたを説明しようとしているが,それでは自分がつかいたい機能がどれなのかはわからない. 私の会社でも PowerPoint のどの機能をつかえばよいのかがわかっていないひとがおおい. それは,こういう情報 (本) がはびこっているからなのではないだろうか.

評価: ★★☆☆☆

関連リンク: ひと目でわかる Microsoft Office PowerPoint 2003@ [bk1]ひと目でわかる Microsoft Office PowerPoint 2007@ [bk1]ひと目でわかるMicrosoft Office PowerPoint 2003@Amazon.co.jp

つづく…

私の常識に反する会社での PowerPoint プレゼン資料づくり」 には,会社で私がつくった PowerPoint ドキュメントが予想しない方向に改訂されて唖然としたことを書きました. それ以来,おおくの日本人が PowerPoint によるドキュメントやプレゼンテーションについてどうかんがえているのかを知るために,それらに関する本をすこし,しらべてきました. その結果,日本にはプレゼンテーションのノウハウと PowerPoint のつかいかたの両方をバランスよく書いた本がみあたらないこと,アメリカにはそういう本があるけれどもかなりぶあついことなどがわかりました.

つづく…

2008-02-27

長髪でも短髪でもないダイナミックな髪型 ?!」 にも,10 代のころに確立して,いまもくずれながらもつづけているひとつの習慣について書きました. 同様の習慣のひとつとして,「かな文字主義」 があります. これはもともと 梅棹 忠夫 の 「知的生産の技術」 に影響された結果です.

つづく…

2008-03-05

会社ではコピーや印刷のために,いわゆる複合機をつかっています. つまり,コピーも印刷もスキャナーも fax も,1 台ですべてできるというヤツです. これがいろいろ不便でしかたがないので,私に選択権があるならこのような製品は買わないのですが,がまんしてつかっています. ちょっと,もんくを書いてみましょう.

つづく…

2008-03-09

本書は 「通勤時間は長いほどよい」 という逆説からはじまっている. ただし,「通勤電車で重要なのは,座っていくということ」 (p. 44) である. 電車で長時間すわっていられれば集中して読書や思考ができることは私も経験した. しかし,著者は 「いまは職住近接で,朝の時間はさらに有効に使えるようになった」 (p. 113) とも書いているので,逆説はやはり逆説として理解したほうがよいのだろう. 仕事は始業前にはじめて残業はしないのがよいとも書かれている. 仕事に追われるのでなく仕事にむかっていくということだろう. いろいろ矛盾はふくんでいるようにおもえるが,まずこの積極的な姿勢はまなぶことができるし,いろいろヒントをあたえてくれるとおもう.

評価: ★★★★☆

関連リンク: 通勤時間「超」活用術@ [bk1]通勤時間「超」活用術@Amazon.co.jp

つづく…

2008-04-13

一般的な知的生産の方法ではなくて研究の方法についての本である. さまざまな研究に挑戦しつづける著者がその秘訣を語っている. とくに,他人の知識を利用するためのさまざまな方法に興味をひかれる. そのためには社交的になりなさいというのは私にはなかなか実践しがたいが,メールより電話のほうがきかなかったことまでおしえてもらえるからよいという記述には納得させられる. ほかにもさまざまなことが書かれている. 一部はふるくなっている点もあるが,絶版 (品切れ?) になっているのが惜しい.

評価: ★★★★☆

関連リンク: 知的生産 考える技術@Amazon.co.jp

つづく…

2008-04-24

私はかつて,世界大百科事典の検索法の開発を仕事としていました. 当時はいつも PC のドライブに世界大百科事典の CD-ROM や DVD-ROM をいれていました. それなのに,この百科事典をひくことはまれでした. ところが,いまではしばしば Wikipedia をひいています. いまや不可欠な道具になっているということができるでしょう. PC のドライブにははいっていませんが,世界大百科事典もいまでもつかえます. それでも,いまもやはり,つかうことはまれです. なぜこうしたちがいが生じるのでしょうか?

つづく…

2008-05-05

著者はモノを捨てることと情報を捨てることとをくべつしていない. そこがこの本の画期的な点なのかもしれない. 常識を捨てなければどちらも実現できない. しかし,やはりモノを捨てるのと情報を捨てるのとではちがうとおもう. 情報は電子化してかさばらないようにできる. 捨て方の技術に関してはこの本を読むまえから私が実践していることもあって,納得できる点がおおい. しかし,上記のように基本的なかんがえかたにおいて同意できなかった.

評価: ★★★☆☆

関連リンク: 「捨てる!」技術@ [bk1] 「捨てる!」技術@ [bk1]「捨てる!」技術@Amazon.co.jp「捨てる!」技術@Amazon.co.jp

つづく…

2008-05-08

「調べる技術」 というと,最近ではまず Web をかんがえてしまうが,オリジナリティのあるものを書くにはいまでも取材が重要ということになるだろう. この本の中心は 「わすれさられた」 取材と執筆のルールを読者につたえることにある. 古典的な取材法と執筆法,そして書くテーマも古典的なテーマのなかからあたらしさをみつけるところに価値をおいているのだろう. しかしそれにしても,変化がはげしくなった時代のなかで 「あらゆるテーマがすでに書き尽くされているのではないかと思えてくる」 と書かれているのを読むと,違和感を感じてしまう. 取材の場を世界にひろげれば,あたらしいテーマはいくらでもあるはずである.

評価: ★★★☆☆

関連リンク: 調べる技術・書く技術@ [bk1]調べる技術・書く技術@Amazon.co.jp

つづく…

2008-05-07

社会学ではフィールドワークが欠かせないが,社会学や社会調査などの本は調査の技術にかたよりがちである. 著者がこの本でつたえたいのは技術でなく,フィールドワークのこころがまえやかんがえかたである. 社会学者でなくてもフィールドワークやアンケートなどの調査が必要になる機会があるだろう. そういうとき,この本が参考になるのではないだろうか. また,これは 「おもてなし」 のこころにも通じているようにおもう.

評価: ★★★★☆

関連リンク: 「あたりまえ」を疑う社会学@ [bk1]「あたりまえ」を疑う社会学@Amazon.co.jp

つづく…

副題が 「52 の法則」 となっているが,この本のエッセンスは 52 もない. 基本はまず,毎週 1 回 2 時間くらいかけて,やるべきことをすべて書きだす. つぎに,そのなかからつぎにやるべきことをきめて,それに専念する. それだけであり,あとはそれをよりよく理解したり,うまくやるための 「法則」 である. 著者も 「複雑すぎるシステム」 を批判しているが,著者の方法 (GTD) は単純で効果的だからこそ,おおくのひとに支持されているのだろう.

評価: ★★★☆☆

関連リンク: ストレスフリーの仕事術@ [bk1]ストレスフリーの仕事術@Amazon.co.jp

つづく…

2008-05-13

エプソン (Epson) の LP-9100 について,私なら買わない と書きました. しかし,すでにあるものは,つかわざるをえません. どうすればなるべく快適につかえるか,Windows 上でのプリンタ設定の最適化をこころみました.

つづく…

2008-05-17

2008 年 5 月 12 日に発生した四川大地震の震源は汶川 (ぶんせん,ウェンチュアン) は中国では汶川大地震とよばれているということです. ところが,Web 上の日本のニュースでは 「汶」 という文字がほとんどふせ字になっています. これでは Windows PC などでユニコード (UTF) をつかっている意味がありません. ぜひともユニコードによってただしい字を表示するようにしてもらいたいものです.

つづく…

2008-05-30

IEEE, ACM などの学会のデジタル・ライブラリには,最近のコンファレンスの論文でも紙からスキャンした,よみにくいものがしばしばみられます. デジタル・ライブラリにアクセスするには最低でも年間 100 ドル程度をはらう必要がありますが,そうやってアクセスした論文はよみにくいのに,Web 上にはしばしばそのクリアな原稿がただでのせられています. 私自身も自分の論文原稿を PDF で Web においています. もちろん,学会の論文をひととおりアクセスするにはデジタル・ライブラリに登録することが必要なのですが,よみにくい論文をみせられると,むだなカネをはらっているような気にもなってきます.

つづく…

2008-06-07

欧米人のなまえを表記するとき,ダブルハイフン (゠) がつかわれることがあります. Wikipedia の 「ダブルハイフン」 にも書いてあるように,ダブルハイフン(゠)は JIS やユニコード (Unicode) にもあるにもかかわらず,しばしば等号 (=) や下駄記号 (〓) で代用されています. ただしいコードを使用するべきでしょう. また,ただしい表記をひろめるためには,コンピュータ・ソフトでそれがかんたんに表示されるようにする必要があるでしょう.

つづく…

2008-06-10

プロではなく一般の市民むけに,文献やフィールドワークなどの調査の方法を書いている. 図書館の文献,新聞などのデータベース,フィールドワークなどの調査法を紹介し,KJ 法をつかったまとめかたを紹介している.

資料の検索のためにインターネットをつかってはいるが,インターネット上の資料を Google などで検索してつかうという方法には (だれでもやっているから紹介する必要がないということなのか) わずかしかふれていない. この本で紹介されている方法はむしろプロ向けのものであり,一般市民がかぎられた時間で調査をおこなうにはやはりインターネットがもっとも便利だとおもえる. その意味でこの本よりは 佐々木 俊尚 の 「3 時間で 「専門家」 になる私の方法」 に軍配をあげたい.

評価: ★★★☆☆

関連リンク: 自分で調べる技術@ [bk1]自分で調べる技術@Amazon.co.jp

つづく…

2008-06-16

速読法にしたがって本の内容をはやく吸収することより,自分の目的にあう部分だけを読むことをすすめている. また,「読書でいちばん大切なことは,「考えること」 なのです」 といいきっている. しかし,ひとりよがりな読書をすすめているわけではなくて,どんな本でも読むようにすること,ふだんは読まない本をよむことなどをすすめている. 私には共感する点がおおかった.

評価: ★★★☆☆

関連リンク: インテリジェンス読書術@ [bk1]インテリジェンス読書術@Amazon.co.jp

つづく…

2008-06-18

著者は,文章を読んだり書いたりするとき,文章の構造を図にかいてみればよくわかる,どう書けばよいかがわかる,ということを主張している.すくなからぬ例をつかって具体的に図のかきかたなどを説明している.

図にかくことで直観的に文章構造の概要を把握できることはたしかだろう.しかし,すくなくともこの本で説明されている文章の構造は単純であり,ほとんど箇条書きで表現できる内容である.そういう文章を読んだり書いたりするのに,とくに効率をかんがえるとき,はたして,てまをかけて図をかくのが最適な方法なのかということに疑問を感じる.

評価: ★★★☆☆

関連リンク: 論理的に考える技術@ [bk1]論理的に考える技術@Amazon.co.jp

つづく…

2008-06-20

日経ビジネス Associé の 2008-7-1 号ではビジネスメイルに関するアンケートの結果が紹介されています. アンケートの項目のひとつは 「ビジネスメールは 24 時間いつ送っても構わないとおもいますか?」 というものですが,それに対するこたえは 49% が 「深夜や早朝は避けて業務時間内に送るのが適切」 であり,39% が 「24 時間いつでも構わない」 です. こういうふうに結果が二分されたのは,メイルを PC でうけているのか,携帯でうけているのかを区別していないからではないでしょうか. それをくべつしないと,この項目はあまり意味がないようにおもえます.

つづく…

2008-06-19

村山 涼一 著 「論理的に考える技術」 は論理的にかんがえるための訓練として,文章を読んだり書いたりするときにその内容を図形化 (視覚化) してみることをすすめています. 論理を重視する文章においてはこういうやりかたをとるのはもっともだとおもいます (とはいえ,私自身はかならずしも同意しません) が,この本においてはおなじやりかたを小説や童話を書くのにも適用しようとしています. これは,さすがに,ワルノリといってよいでしょう.

つづく…

かんがえをまとめて文章を書く必要があるとき,おおきくわけるとつぎの 2 つのやりかたがあるとおもいます.

  • 自由な (複雑な) 思考をしてから,単純化して文章のかたちで表現する.
  • はじめから制約された (単純化された) 思考をして,そのまま表現する.

どちらがよいのか,すこしかんがえてみます.

つづく…

ほんとうに,てまをかけて図をかくべきなのか ?」 という項目にすこし書きましたが,村山 涼一 の 「論理的に考える技術 ― 図形化すれば考えはこんなにまとまる」 という本では論理的にかんがえるための訓練として,文章を読んだり書いたりするときにその内容を図形化 (視覚化) してみることをすすめています. ほかにも論理を図によつて表現することをすすめる本はすくなくありません. たしかに,訓練として有用なばあいもあるでしょうが,私には,図にしなくても箇条書きにするだけでほぼ必要がみたされてしまうようにおもえます.

つづく…

2008-07-02

「知的生産法」 ときいておもいだすのは 梅棹 忠夫 の 「知的生産の技術」,川喜田 二郎 の 「発想法」,野口 悠紀雄 の 「「超」整理法」 などだが,この本はこれらと共通しているところもありながら,だいぶちがう. パソコンもデジカメもつかわない古典的なやりかたはこれらにちかいが,B6 カードなどをつかって整理することはやめて,B5, B6 のノートをつかっているという. これらのノートから,いきなり本を書くのだという.

この本におもに書いてあるのはそういう情報の整理のしかたではなくて,「現場」 つまりフィールドワークでのふるまいかた,ひととのつきあいかたなどが中心である. 梅棹や川喜田の本もフィールドワークの方法を書いていたはずだが,内容はずいぶんちがう. おなじフィールドワークをするのでも,外部からみるのと内部にとけこんでみるのとのちがいだろう.

評価: ★★★☆☆

関連リンク: 現場主義の知的生産法@ [bk1]現場主義の知的生産法@Amazon.co.jp

つづく…

2008-08-17

「普通のひと」 でもできそうな部分とできそうもない部分と両方をふくんでいる. できそうな部分としては手帳のかきかたがある. こまかくわかれた市販の手帳の欄は無視して,つかいやすいようにつかえばよいということ,日ごとのページと月ごとのページにスケジュールを重複して書くのはやめるということなどが書かれている.

それに対してファイリングに関しては,キャビネットの写真がいくつかあるが,とてもこれだけのスペースを確保できないだろうとおもってしまう. 場所がせまくてもできることはもちろんあるだろうが…

いずれにしても,ほかのひとがあまり書いていないことがいろいろある. 読む価値のある本だとおもう.

評価: ★★★☆☆

関連リンク: 能率 10 倍のシンプル仕事術@ [bk1]能率 10 倍のシンプル仕事術@Amazon.co.jp

つづく…

第 1 章に 「これからは 「専門バカ」 よりも 「何でも屋」」 ということばがある. 何でも貪欲に勉強して本を書こうというひとには,この本は参考になる点がおおいだろう. しかし,専門 「バカ」 はこまるが評論を書くにも解説書を書くにもやはり専門を核にするべきだとおもえる. すくなくとも,専門をおろそかにしてみんなが広く浅くをめざしたら,日本はほろびるだろう.

評価: ★★☆☆☆

関連リンク: 単行本 他人の 10 倍仕事をこなす私の習慣@ [bk1]他人の 10 倍仕事をこなす私の習慣@Amazon.co.jp; 文庫 他人の 10 倍仕事をこなす私の習慣@ [bk1]他人の 10 倍仕事をこなす私の習慣@Amazon.co.jp

つづく…

2008-09-10

最近では,ものかきのなかにも,本よりブログなど,Web 上のもののほうをよりおおくみているひとがふえているようだ. そういうひとが書く文章をみて違和感を感じることがある. その原因は,もしかすると Web と書物との性質のちがいからきている,つまり,Web 上の文章のほうが断片的であることがおおいというところからきているのではないかとおもう.

つづく…

ウィキペディアは百科事典ではない!」 と書いた. Wikipedia (ウィキペディア) がはやると百科事典の売り上げがさがると書いた本などもあるが,私にとっては,ふりかえってみても百科事典と Wikipedia のつかいかたはまったくちがっていた.

つづく…

2008-09-21

ひとつのブログにあらゆるテーマで書いている理由と記事の分類について」 という項目に書いたように,私はあらゆるテーマの項目をこのブログのなかに書いています. このブログはいわば私の思考のひきだしというやくわりをになっています. つまり,これまでにかんがえたなかで重要なことはみなこのブログのどこかにしまってあるというようにしたいとおもっています.

つづく…

このブログのなかにあらゆるテーマの項目を書いています. どうしてブログをわけずに書いているのか,ブログのなかをどうわけているのかなどについて書いてみたいとおもいます.

つづく…

2008-10-01

「ひと月に 50 冊 本を読む方法」という副題がついている. 200 冊とかでなく 50 冊であるところが重要だ. つまり,ただはやく読むだけでなく,目的に応じてさまざまな読みかたができるように訓練する方法を紹介している. 視線移動の訓練法などが具体的に紹介されている.私自身はまだ,こころみていないが,よさそうにみえる.

ただ,速読のための例文としてとりあげられているのが夏目漱石の 「こころ」 だったり,寺田寅彦随筆集だったりするのだが,おおくのひとにとっては速読したい本はもっとあたらしい本なのではないかとおもう. いささか,違和感があった.

評価: ★★★☆☆

関連リンク: すごい速読術@ [bk1]すごい速読術@Amazon.co.jp

つづく…

2008-10-08

大学教授を定年退官して時間ができた著者は,本を書きはじめた. この本はその習慣を読者にもすすめている. 著者の 「書き方」 には参考になる点もあるが,あまり内容の濃い文章ではない. そのぶん,はやく読めるが,あまりのこるものもない. ただ,ひとつおもしろかったのは 「書いて千円を得るためには,1 万 ~ 10 万円の投資が必要だ」 というところだ. 金もうけをかんがえないところはよいが,読者を満足させることもかんがえていないのではないだろうか.

評価: ★★☆☆☆

関連リンク: まず「書いてみる」生活@ [bk1]まず「書いてみる」生活@Amazon.co.jp

つづく…

2008-11-01

ひきだしとしてのブログ項目」 という項目には,「これまでにかんがえたなかで重要なことはみなこのブログのどこかにしまってあるというようにしたいとおもっています」 と書きました. これは,いいかえればブログを私の記憶の拡張部としてつかっているということです.

つづく…

2008-12-21

自宅ではブラザーのプリンター HL-5070DN をつかっています. 会社でもこのプリンターをもっているのですが,現在は適当な設置場所がないために,ねむっています. このプリンタにかかわる裏技については 「レーザ・プリンタの選択ときれいな印刷のためのコツ」 という項目にも書きましたが,ここではページわりつけをしながら拡大・縮小印刷を可能にする方法について書きます. これは他の一部のプリンターにも応用可能です.

つづく…

2008-12-30

Microsoft Excell などでもなかなか画面に表示されたとおりには印刷できない. しかし,Web ブラウザの表示と印刷とのちがいは,がまんがならない. ふだんは Firefox をつかっているが,それでうまくいかないときに Internet Explorer をつかうとうまくいくことがある. しかし,インストールしているどのブラウザをつかってもうまく印刷できないこともある. どうしてこうなのか! 「印刷なんか,つかうもんじゃない」 のかもしれないが,もうすこしうまく印刷できるようにしてほしいものである.

つづく…

2009-01-20

英語の論文を書くのはいまでもへたですが,それでも,ひとなみには書けるようになったようにおもいます. また,「速読のための訓練」 という項目に書いたように,必要にせまられて英語の論文をスクリーニングする技術を身につけました. いずれも,会社づとめをはじめたときには,まったくダメでした. 会社ではいろいろな仕事をしなければならなくなるので,ずいぶん時間をかけて,やっとここまできました.

つづく…

2009-01-19

本を読んでえた情報も,読みたい本に関する情報も,みな 1 冊のノートにまとめることをすすめている. ひとつにまとめることで,あつかいやすくなるのはたしかだろう. しかし,著者もすべてをこのノートでまにあわせているわけではなく,書店で買いたい本は 「探書リスト」 というべつの紙に書き,検索にはアマゾンやセブンアンドワイをつかうという.

それなら,ブログやアマゾン,BK1 の書評欄を読書ノートとしてつかい,それらの保存用カートを 「探書リスト」 としてつかう私のやりかたでも,おなじようなことができる. このほうが読書ノートを検索しやすいし,とくに BK1 では書評にすばやくフィードバックがかえってくるので,書きがいがある. もちろん 「探書リスト」 の本をすぐに発注することができる.

評価: ★★☆☆☆

関連リンク: 読書は1冊のノートにまとめなさい@ [bk1]読書は1冊のノートにまとめなさい@Amazon.co.jp

つづく…

2009-01-26

後輩から英語の論文の書きかたや投稿先などについてきかれた. 投稿先に関しては,分野ごとにちがうし,そのときどきでちがうから,本に書きようがない. しかし,書きかたに関してはさまざまな本が書かれているし,学会誌などにも書かれているだろう. しかし,Amazon で検索してみるかきり,いまの目的にあったものはみつからない.

つづく…

2009-02-02

論文の書きかたから投稿のしかた,発表のしかた,資料の収集・整理法まで,ひととおりのことが書いてある. 2003 年に出版されたものだが,資料の収集・整理法をはじめ,ふるさを感じさせる部分もある. しかし,大半の部分は普遍的であり,参考になる点がおおい. この本でも本田勝一の 「日本語の作文技術」 が引用されているが,理科系のあいだでのこの本の人気をうかがわせる.

評価: ★★★☆☆

関連リンク: 理科系のための論文作法@ [bk1]理科系のための論文作法@Amazon.co.jp

つづく…

2009-02-01

2 週間ほどまえのことだが,こどもの卒業文集のために私もみじかい文章を書いた. こどもの学校生活のうち私が知りえた部分をふりかえったものである. 家族にみせるといくつか異論がでたが,結局,それもそんなに根拠があることではないとわかったので,書きなおさないままは投稿することにした.

つづく…

2009-01-31

著者はすでに論文作法を新書に書いているが,田中 克彦 の本を読んで 「楽しい」 論文を書く方法をひとにつたえたいとかんがえて,前著とはまったくちがう内容を本にしている.

著者は多数の論文を査読しているのだろう. この本には査読者の立場がしばしばのぞいている. 査読者を納得させるには論文をどう書けばよいか,そういう視点で書かれた本はこれまでなかっただろう.

しかし,個々の話題に関しては疑問がある部分もある. たとえば,論文の 「はじめに」 の部分をどう書くかはその論文のはじめに要旨があるかどうかでちがうとかんがえられるが,要旨が考慮されていない. 文の構造に関しては 本多 勝一 の方法を紹介し,読点のつかいかたを議論しているが,そこでとりあげられている例題 (f) は,読点のうちかたよりまず語句の順序を再検討するべきだとかんがえられる.

しかし,そういうこまかい欠点はあっても,とくに理科系の論文を論文誌などに投稿するときには,この本は他の本には書かれていなかったいろいろなことをおしえてくれるだろう.

評価: ★★★★☆

関連リンク: どう書くか@ [bk1]どう書くか@Amazon.co.jp

つづく…

2009-02-25

この本にはメールソフトなどをつかう際の 100 のテクニックが紹介されている. そのなかにはきっと読者がつかってみたいとおもうものもあるだろう. しかし,とりあげられているメールソフトは Outlook Express がほとんどで,Outlook がそれについでいる. 最近私の周囲では,私自身もふくめて Thunderbird をつかっているひとがおおいが,それはとりあげられていない. また,多数のメールを受信するひとにとっては,すばやく読めることがたしかに重要なので,そのための方法を紹介するのはもっともだが,メールの返信にはどちらにしても時間がかかるので,ショートカットなどをつかって 「1 秒で送信できる」 というたぐいの方法はあまり効率の向上にはやくにたたないだろう. つかえる方法はわずかだとおもえる.

評価: ★★☆☆☆

関連リンク: 1秒を争う人のメール術@ [bk1]1秒を争う人のメール術@Amazon.co.jp

つづく…

2009-02-12

いくつものミリオンセラーをだした編集者が,自身の 「読む技術」 を紹介している. 1 日 30 分の読書時間をつくることをすすめ,速読や精読でなく多読をすすめている. また,ペンやマーカーをもって本を読み,重要とおもった文章を書き写すことをすすめている. 「あなたは本当に読めているか?」という章では 「読解力」 をためす問題がならべられているが,この部分は疑問がおおい. 「次の文章で論理的に正しいものはどれか」 という問題では,そもそももとの文章が論理的でないので,正誤がこたえづらい. とはいえ,読者はこの本のなかのどこかで,自分にやくだつものをみつけることができるだろう.

評価: ★★★☆☆

関連リンク: カリスマ編集者の「読む技術」@ [bk1]カリスマ編集者の「読む技術」@Amazon.co.jp

つづく…

2009-03-15

最近,本を買うときはたいてい Web をつかっている. 以前はしばしば神田にいっていたが,ほとんどいくことはなくなっていた. 学士会館で同窓会があったついでに 1 時間強,書店をぶらついてみたが,あまりめぼしい発見のないままにおわってしまった.

つづく…

2009-04-23

IT コンサルタントをめざす SE のための本である. 著者はコンサルタントではなくアナリストだという. IT コンサルタントにもとめられる能力の大半は特殊なものではなく,他の職種のひとも必要としているものであり,本書の内容もコミュニケーション,プレゼンテーション,ドキュメンテーション,プロジェクトのすすめかたや管理,調査,問題解決などのポイントをおさえていて,おおくのひとにやくだつものとなっている. 本文もやくだつのはもちろんだが,章ごとにある囲みの内容も著者の経験や裏話など,興味ぶかい内容にみちている.

評価: ★★★★☆

関連リンク: 名前だけのITコンサルなんていらない@ [bk1]名前だけのITコンサルなんていらない@Amazon.co.jp

つづく…

内山 悟志 著 「名前だけの IT コンサルなんていらない」 という本には,「脳を活性化させる 「多読」 のススメ」 という,かこみがある (p. 82). そこには,つぎのようなことが書かれている. 本の著者は 「どんなに知識や経験を注ぎ込んでも,12 万文字 [1 冊分] が埋められない場合があります. そんなときは,一般的に著者は 「水増し」 をします. つまり,書籍のテーマとはある程度関連するが本題ではなく,参考程度の情報を付け加えるのです. 水増し部分を見極めることができたら,その部分を読み飛ばせるため,多読も容易になってきます.」 いわれてみればそのとおりだが,かんがえたことがなかったし,こういう話を読んだこともなかった. これは達見だといってよいだろう.

つづく…

2009-04-26

この本のはじめにコンサルタントの仕事や業界を分類している. この本はそれらをすべてあつかっているわけではなく,著者がおもにたずさわってきた炎上する IT プロジェクトの火消し役を中心として書かれている. こういう仕事においては,「2 ちゃんねる」 などに変なスレッドがたっていないかチェックするというような,「なるほど!」 とおもわせる内容が書かれている. 詳しい説明はないが,コンサルタントの 7 つのロールのひとつとして 「エネミー」 つまり反面教師・仮想敵として周囲の不満のはけ口になるというロールがあることなども書かれている. うすい本なので網羅的ではないが,密度はたかい.

評価: ★★★★☆

関連リンク: SEからコンサルタントになる方法@ [bk1]SEからコンサルタントになる方法@Amazon.co.jp

つづく…

この本には IT アーキテクトやコンサルタントに必要な知識,スキルなどが系統的に整理され,説明されている. それはたしかに有用な知識だろう. しかし,あまりにも建前的でありすぎる. 著者は以前 IT アーキテクトやコンサルタントを経験したということだが,現在はそこからはずれているために,なまなましい記述ができなくなっているのではないだろうか. この内容なら,専門家でなくても書けるのではないかとおもえる.

評価: ★★★☆☆

関連リンク: ITアーキテクト×コンサルタント@ [bk1]ITアーキテクト×コンサルタント@Amazon.co.jp

つづく…

2009-05-11

プレゼンテーションなどの際には文章ではわかりにくい要素や要素間の関係を図解するとわかりやすい. この本では図解の要素としてまず○△□などのかたちをとりあげ,つぎに矢印や線など,それらを関係づける方法を論じている. そのあとで論理思考を 「図解の説得力を高める」 ものとして論じている. これは順序が逆だろう. まず論理があって,それを直観的にわかりやすくするために図解があるはずだ.

この点にかぎらず,この本においては 「論理」 がよわいとおもえる. MECE を 「モレやダブリのない状態」 と説明しているのはよいが,それを論理学の用語と紹介したり,不適切な例をあげているのもそのひとつだ. ひとを説得するには論理がしっかりしていることがまず必要だろう.

図解の入門書はいろいろあるので,他の本をえらんだほうがよいだろう.

評価: ★★☆☆☆

関連リンク: 図解する思考法@ [bk1]図解する思考法@Amazon.co.jp

つづく…

2009-05-15

マインドマップとはなにかという問のこたえをみつけたいというのが,この本を手にとったひとつの理由である. しかし,これまでにわかっていた以上に明確なこたえはみつからなかった.

マインドマップはなににつかえるのかという問のこたえはこの本のなかにいろいろ書いてある. しかし,どれも私には説得力をもたなかった.

マインドマップは木構造 (ツリー) にみえるが,ちがうという.ちがいは明確にされていないが,マインドマップにはアート性があるのはたしかだろう. アート性があるために,マインドマップをつかえば文字だけのノートより脳に刺激をあたえることができるだろう. しかし,マインドマップはアートというよりはブラックアートだともおもえる.

マインドマップにはいろいろなことばのあいだの連想的な関係が記述される. しかし,それがどういう関係なのかはわからない. また,論理を記述することもできないだろう. この本じたいが,文章で書かれていてはいても,論理がよくわからない. マインドマップのような文章である. マインドマップばかり書いていると,そうなってしまうのではないだろうか?

評価: ★★☆☆☆

関連リンク: ザ・マインドマップ@ [bk1]ザ・マインドマップ@Amazon.co.jp

つづく…

2009-05-28

この本はいきなりアイデアをだすにはどうすればよいか,というところからはじまっている. 思考のコツ,心身の調整,ビジネス環境,余暇のすごしかたなど,いろいろな話題がとりあげられている. 「ビジネス」 ということばがあることからかんがえて,会社での仕事のアイデアをだすことがおもな目的なのだろうが,それにしてもいろいろな場面があるだろう. アイデアの種類やそれをだす目的をぬきにして議論できるものだろうかという疑問を感じる.

評価: ★★☆☆☆

関連リンク: アイデアの極意@ [bk1]アイデアの極意@Amazon.co.jp

つづく…

2009-06-04

著者はツリー図,ベン図,マトリクス,点グラフ,フロー図という 5 種類の図が,かんがえをまとめるのに役に立つと主張し,そのつかいかたを解説している. 130 ページくらいのうすい本としては,つかいかたをよくまとめているといえるだろう. とりあげられている例は比較的単純だが,それは単純なほうが理解しやすいからなのだろう. しかし,単純な例であれば図示しなくてもかんがえられるともいえる. また,ベン図のように,もともと 4 つ以上の集合を表現するのに適さない,つまり複雑なものがあらわせない図もある. 図をつかうことでほんとうにかんがえやすくなるのだろうか,とくに本書が対象にしている 「忙しいビジネスパーソン」 は図をかくことでかえって時間をつかってしまうようにおもえる.

評価: ★★★☆☆

関連リンク: 自分の考えをまとめる技術@ [bk1]自分の考えをまとめる技術@Amazon.co.jp

つづく…

2009-06-11

160 ページほどのうすい本だが,さまざまな質問の技法が説得力をもって語られている. 図解が多様されているが,読んだあとでそれをみればポイントがすぐにわかるようになっている. 質問する側だけでなく,質問される側,たとえば詐欺などにだまされないようにするためにも役にたつだろう.

指導的な立場にあるひとがこれらの技法を身につければ役にたつことはまちがいないとおもうが,読んだだけではなかなか身につかないだろう. 実践のなかですこしずつ身につけていくか,集中的な訓練が必要だとおもえる.

評価: ★★★★☆

関連リンク: するどい「質問力」!@ [bk1]するどい「質問力」!@Amazon.co.jp

つづく…

2009-07-25

ビジネスには図解と文章のうち,どちらが重要か? この本は図解派と文章派の 2 人が分担して執筆した本である. 結論は両方うまくくみあわせるのがよいという常識的なところにおちついているが,それぞれの主張を比較するのはおもしろい.

私自身はどちらかというと文章派であり,図解でかんがえることはほとんどない. しかし,会社では図解派のほうが圧倒的なので,妥協せざるをえない. 文章派の主張がまったくうけいれられない (文章を書いてもよまれない) 環境でくらしている身には,文章派がどういうところで勢力をのばせるのかが気にかかるが,そういう疑問には本書はこたえてくれない.

評価: ★★★☆☆

関連リンク: 図解 vs 文章@ [bk1]図解 vs 文章@Amazon.co.jp

つづく…

2009-08-30

最近,ほとんど書店にいっていない. Web で買うことにすっかりなれてしまったので,たまに書店にいっても,おもうように本がかえなかったりする. 書店にいかなくなってからはあまり雑誌を買わなくなっていたのだが,最近はアマゾンでうまくえらべるようになってきた.

つづく…

2009-09-11

ウィキペディアの歴史をていねいに追い,これまでに経験してきたさまざまな危機やその他のエピソードについても書いている. ユニコードの成功によりうまく国際化されてきたこと,日本語版の特徴や成長のかげりなどもあつかわれている. 著者はウィキペディアの将来については楽観的ではない. ふくれあがったユーザをうまくあつかうためにルールが複雑化し,「ウィキペディア・コミュニティは,ゆっくりと死に近づいているカエルのようなものかもしれない」 とまで書いている. 「ブリタニカはウィキペディアから学ぼうとしている. ウィキペディアは,ブリタニカから何を学ぼうとしているだろうか」 という記述も示唆的だ.

評価: ★★★★☆

関連リンク: ウィキペディア・レボリューション@ [bk1]ウィキペディア・レボリューション@Amazon.co.jp

つづく…

2009-09-04

著者は無理をせず自然な発想でつぎつぎアイデアをうみだしている. さまざまなひとと会って話をするなかでうみだしたアイデアを,相手におしみなくおしえている. この本にはそういう,いろいろ奇抜なアイデアをうみだす過程が書かれていて,うみだされたアイデアもおもしろいし過程もおもしろい. 著者のようにすればだれもがポンポン,アイデアをだせるというわけではないとおもうが,参考になる点はあるだろう.

評価: ★★★★☆

関連リンク: 考えないヒント@ [bk1]考えないヒント@Amazon.co.jp

つづく…

2009-09-12

この種の本のなかにはできもしないことを書いているのではないかとうたがわれる内容のものもある.しかし,この本ですすめている方法はもっともだ.G メールの使用など,会社づとめの身にはセキュリティ・ポリシーの関係からできないこともあるが,個人でやるにはよい方法だとおもう.私自身は 10 数年まえからメールの分類をやめて検索にたよっているので,ぴったりだ.とはいっても,スケジュール管理はいろいろ問題があって,この本のようにスマートにはいっていないのだが…

評価: ★★★☆☆

関連リンク: 「超」情報検索・整理術@ [bk1]「超」情報検索・整理術@Amazon.co.jp

つづく…

最近は論理的思考をきたえるための本がはやっている. 著者はそれに批判的であり,左脳より右脳をきたえることを提案している. パソコンをつかって検索したり整理したがる最近の知的生産のやりかたにも批判的であり,もっとふるくからある 「アナログ」 的なやりかたをすすめている.

たしかに,論理的思考をきたえてもあたらしい発想がうまれるわけではないし,パソコンをつかっても必要なときに必要な情報がとりだせるともかぎらない. しかし,あたらしい発想がうまれるのは論理的にかんがえぬいたあと,ふとした瞬間だともいわれている. この本に共感して論理的思考をなおざりにしてしまうのは危険だろう. また,著者の議論は多分に抽象的であり,あたらしい発想がうまれた現場をとらえていないので,この本の迫力はいまいちだ.

評価: ★★☆☆☆

関連リンク: スパークする思考@ [bk1]スパークする思考@Amazon.co.jp

つづく…

2009-10-15

いまだに 1 冊も本を書いたことがない. おおくのひとは本を書くことを目標とし,出版社でとりあげてもらえないと自費出版してでも本をだすひとがすくなくなかった. だが,私自身は会社をつうじて本を書く機会があたえられても,ついに書かずにふみたおしてしまった (すみません _ _). いまこうしてブログを書いているのも,そのほうが本を書くよりもっと魅力があるからにほかならない.

つづく…

2009-11-10

私は Word で論文などを書くためにスタイルなどをくふうしているが,他人がどうやっているかはあまりよく知らない. 本書の副題は 「文書も頭も構造化する」 となっていて期待させたが,内容はほとんど瑣末的なことばかりで期待はずれだった.

期待していたのは論文の構成要素や構造がこうなっているから,こういうふうにつかうべきだというような内容だが,書いてあるのはタブやインデントのつかいかた,タブや表をつかって図をかくやりかたなどだ. はじめのほうにテンプレートのつかいかたがかいてあるが,そもそも論文をかくにに適したスタイルの定義がないのにテンプレートを定義してもしかたがないようにおもえる.

評価: ★★☆☆☆

関連リンク: Word 利用法@ [bk1]Word 利用法@Amazon.co.jp

つづく…

2009-12-16

ときどき Amazon.com で古書を買う. 送料は 10 ドルほどかかるが,それでもあたらしい本よりはやすいことがしばしばだ. そのなかに,ときどき図書館の蔵書印やラベルがついた本がある. 公共の図書館のこともあれば,大学図書館のこともある. ぬすんだかのようで,すこしきもちわるくもおもうが,その本の過去を想像させる.

つづく…

2009-12-21

著者は日本語が形式論理と同等であり論理的だという. 「同等」 ということばの意味がよくわからない. しかし,形式論理と 1 対 1 に対応するとはかんがえられないから,形式論理と対応づけられるという以上につよい意味はないだろう. 日本語が論理的でないといわれるのは,形式論理と対応づけられないということではなくて,それとの対応関係のあいまいさが英語にくらべておおきいということだろう. それを否定する議論はこの本のなかにはないから,「日本語が英語とくらべて論理的でない」 というかんがえを否定する根拠はあげられていないとかんがえられる. だから,この本はその主要なテーマにおいて失敗しているとかんがえられる.

しかし,この本にはおしえられることもおおい. 著者は日本では外国人向けには学校文法より合理的な文法が教育されているのに,英文法を無理にまねた学校文法が支持者がほとんどいないのに昔のまま教育されていることを批判している. そこには制度的な問題があることを指摘しているが,民主党政権がそこにきりこんでくれることを期待しておこう.

また,著者は日本語においては母音を左脳できくが,英語をはじめたいていの言語においては母音を右脳できいていることを指摘し,それを小学校での英語教育の問題にむすびつけている. 小学校で音声中心の英語教育をすれば母音を左脳できかなくなることを心配している. かんがえすぎのようにもおもうが,興味ぶかい議論ではある.

評価: ★★★☆☆

関連リンク: 日本語は論理的である@ [bk1]日本語は論理的である@Amazon.co.jp

つづく…

2009-12-31

妹尾 堅一郎 の 「「読む」 技術」 には,文章や通常の図表の読み方ももちろん論じられているが,特徴的なのは百科事典と年表の読み方が論じられていることである. 私はちょうど Wikipedia の年代軸検索のプログラムを開発したところなので,とくにここに興味をひかれた.

つづく…

「ソフトシステム論」 にもとづく文章,図表,統計,百科事典,年表,Web など,さまざまなメディアの読みかたについての本である. MBA の授業をまとめた本ということであり,知識としてえられるものはすくなくない. しかし,この本からえられる知識だけで 「読む」 ための実践的な技術が身につくとはおもえない. A5 版 280 ページくらいの本だが,内容のひろさのわりにページ数はすくないので,「広く浅く」 という感はまぬがれない.

評価: ★★★☆☆

関連リンク: 「読む」技術@ [bk1]「読む」技術@Amazon.co.jp

つづく…

2010-02-02

著者は (一流なのかどうか私は知らないが) 学者であり,学者になりたいひとが知るべき経験をいろいろしていることはまちがいないだろう. そういう意味ではこの本は参考になるだろう. しかし,著者は 「定年後に 1 から始め」 たわけではないようなので,この本のタイトルを文字どおりうけとることはできない. ほんとうにそれをめざすひとにとっては,たぶん,あまり内容の濃い本だとはいえない. 著者は多数の本を書いていて,そのなかには類似のテーマもあるから,他の本を読むほうがえるところがあるようにおもえる.

評価: ★★☆☆☆

関連リンク: 一流学者になる方法@ [bk1]一流学者になる方法@Amazon.co.jp

つづく…

2010-02-01

哲学者である著者は,21 世紀にはだれもが研究や勉強をするための書斎を必要とするという. 仕事とはべつに自宅で 「研究的生活」 をすることをすすめている. このすすめは,この本で紹介されているように著者がすみかをかえるたびにさまざまな書斎をもってきた経験からきている.

といっても,著者自身もいつもめぐまれた書斎で研究的生活をしてきたわけではない. 場所はかぎられていても,書斎を確保し,研究的生活をおくる. だれもができることではないとしても,またこの本から研究的生活の必然性がよみとれるわけでないとしても,この本から触発されることはいろいろある.

評価: ★★★☆☆

関連リンク: 研究的生活の方法@ [bk1]研究的生活の方法@Amazon.co.jp

つづく…

2010-01-28

テレビ,本,携帯電話など,さまざまなメディアにおける議論の問題点を具体例でしめしている. 本としては 「ゲーム脳の恐怖」 がとりあげられ,「論述が誤りを多く含んでいるということと,主張が誤りだということは直結しない」 とことわりながら,そこにふくまれるさまざまな 「虚偽論法」 を分析している. アマゾンにおける批判的な書評も具体例があげられている. 著者にとってみれば格好の材料だったのだろうし,ゲームがすきな多くのひとをよろこばせることになっているようだが,この本からばかり例をあげるのが適切だったのかどうか,疑問を感じる.

携帯電話に関してはペースメーカーなどの医療機器に影響をあたえるかどうかという問題がとりあげられている. 総務省の 「平成 14 年度報告」 がとりあげられて,その 「矛盾」 が指摘されている. しかし,実はここには論理的な矛盾があるわけではなく,「安心」 (引用されたことばとしては 「不安」 の解消) をめざした調査を 「安全」 とよみかえて延々と議論しているのはいささか珍妙だ.

このように疑問点もいろいろあるとはいえ,えるところが多々ある本であることもたしかだ.

評価: ★★★☆☆

関連リンク: 議論のウソ@ [bk1]議論のウソ@Amazon.co.jp

つづく…

2010-02-07

本を読んで自分のあたまでかんがえるための姿勢や鍛錬のしかたについて書きながら,ボールペンから PC ソフトウェアまで,さまざまなツールを紹介している. いろいろなソフトウェアが登場しておもしろいが,マイナーで首をかしげるものもおおい. あまり真にうけると,せっかく PC に入力したテキストがあとでつかえなくなって,泣くことになるのではないだろうか.

評価: ★★★☆☆

関連リンク: 自分で考える本@ [bk1] 自分で考える本@Amazon.co.jp

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2010-02-13

家では Windows Vista と Windows 7 もつかっているが,会社ではいまも Windows XP をおもにつかい,家にも XP のマシンがある. メモリはだいたい 1 GB 以上に増設しているのに,以前より動作がおそくなり,快適でない. つかいものにならなくなることさえある. 原因はいろいろあるが,会社では Microsoft Office 2007 の使用が義務づけられたことがおおきい. いろいろためした結果,仮想メモリをつかわないようにするのが有効だとわかった

つづく…

2010-04-04

縦長の印刷から横長の表示へ ― グーテンベルク以来の伝統の改革 ―」 という項目で,ディスプレイが横長なので文書ページも横長にするべきだということを書いた. Kindle も iPad も縦長の画面を採用している. はたしてこれは定着するのだろうか?

つづく…

2010-05-04

グラフによるさまざまな 「だまし」 の技法が紹介されている. だまされないようにするためにつかうか,だますためにつかうかは読者しだいだ. 「だますためにつかう」 というと,ひとぎきがわるい. しかし,よくいえば,効果的なプレゼンをするための技法ということでもある. この本の例をみていくと,だますプレゼンと効果的なプレゼンとの差が微妙だということがよくわかる.

評価: ★★★★☆

関連リンク: グラフで9割だまされる@ [bk1] グラフで9割だまされる@Amazon.co.jp

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2010-05-03

最近,Windows Vista 上で MS Word をつかっていると,どうも調子がわるい. いれたはずの文字がぬけて,とんでもない字がかな漢字変換で表示されてしまう. それだけでなく,1 回しかたたいていないキーが何 10 字もリピートされてしまうこともある. とくに,ほかにビジーなタスクがはしっているときは,うまく入力できない. だれがわるいのだろう? キーボードや OS もうたがったが,どうも MS Office IME 2007 に原因があるようにみえる.

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2010-06-09

著者は,仕事の効率をあげるためにさまざまな 「テンプレート」 をつかうことをすすめている. Microsoft Office の文書のひながた (定型文書) をつくっておいて利用すれば効率があがるというのはわかりやすい. また,むかしからいわれている 5W2H の利用も 「テンプレート」 の一種だというのもわかる.

しかし,著者がすすめる 「テンプレート」 のなかには Office などにおけるショートカット・キーや tips (仕事のコツ) を書いたものなどは 「テンプレート」 ということばとはなじまない. 仕事の効率をあげる手段としては共通しているが,それを 「テンプレート」 としてひっくるめられると,かえってわかりにくくなるようにおもう.

評価: ★★★☆☆

関連リンク: テンプレート仕事術@ [bk1] テンプレート仕事術@Amazon.co.jp

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2010-06-14

Interop Tokyo 2010 で説明員をつとめて感じたのは,おもっていた以上にすぐに私の説明を理解してくれたお客さまがおおいということだ. 展示にはいろいろくふうもしたが,わかりにくい部分もいろいろあったはずだ. 実際,わかってもらえないことも何回かあったが,たいていのお客さまはすぐに理解してくれた. わかっているフリをしているひともいたのだろうが,質問の内容からかんがえて,おおくのひとは私の意図を理解していた.

つづく…

2010-06-12

展示会などでカンタンに動画をつかえれば便利だとおもうが,こういう目的での動画編集に関する本はすくない. これはそのなかでは貴重な本だということができる.

しかし,複数の著者がバラバラに書いた原稿をまとめただけの本という印象であり,まとまりに欠けている. 学会でのプレゼンテーションが目的なのだから,その目的のために必要な要素ごとに書いてほしいところだが,使用されている用語も動画編集ツールのマニュアルで使用されている用語をそのままつかっていて,目的にあっていないようにおもえる.

あまり売れそうもない本なのでやむをえないが,カラー図版がおおいとはいえ,111 ページで 3150 円というのはやや高価だ.

評価: ★★☆☆☆

関連リンク: 学会発表のための動画編集マニュアル@ [bk1] 学会発表のための動画編集マニュアル@Amazon.co.jp

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2010-06-20

Twitter のさまざまなつかいかたからその周辺の Web サイトである Favotter, buzztter, twinavi などや,さまざまなツールまで,さまざまな内容が 190 ページの本のなかにつめこまれている. コアの部分だけ読めば 「30 分で達人に」 なれるということだろうが,もっといろいろたのしめる話題がふくまれている. ほかの本は読んでいないので比較はできないが,自分で Twitter をやろうとおもわない私でも,そこでおこっていることを知るのに,やくだった.

評価: ★★★★☆

関連リンク: 30分で達人になるツイッター@ [bk1] 30分で達人になるツイッター@Amazon.co.jp

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2010-06-17

トニー・ブザンの本も読んだが,いろいろな体験談やいろいろなひとが書いたマインドマップがとりあげられているこの本のほうが,マインドマップとはなにかがわかる気がする. マインドマップにはいろいろな側面があるが,この本ではデザイン思考という面からみている. きれいにかくことによってポジティブな気分になる. それはけっして軽視するべきことではないだろう. とはいえ,やはりこの本を読めばマインドマップというものがよくわかるということではない.

評価: ★★★☆☆

関連リンク: マインドマップ@ [bk1] マインドマップ@Amazon.co.jp

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2010-07-18

作文技術に関する本はおおいが,そのなかでもっともやくにたったのは本多勝一の 「日本語の作文技術」 だ. この本はそれに匹敵するくらい,やくにたつ本かもしれない.

この本では,だれもがいう常識的な点もとりあげているが,具体的かつ実践的である. 読点のつかいかたや修飾語の順序など,本多がしめしたいくつかのポイントもとりあげて,さらにふかめようとしている.

ただ,末尾に収録されている多数の定型表現はどうかとおもう. 現代ではつかえそうもないものもあり,また,辞書的にならべてあるのであまり実践的ではない.

評価: ★★★★☆

関連リンク: 日本語作文術@ [bk1] 日本語作文術@Amazon.co.jp

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2010-07-24

私は文章を書くとき,けっこう,推敲をかさねるほうだ. それはブログについてもおなじだ. しかし,最近,あまり時間がとれないせいもあって,書きかたがだいぶ粗雑になっている. よくない傾向だとおもっている.

つづく…

2010-08-22

私は ICT の研究者として生きてきたので,当然,英文の論文もそれなりの数,書いてきた. 論文査読の方法については項目をたてて書いたが,論文の書きかたについてはほとんど書いてないことに気がついた. 論文は日本語でも書くのはむずかしいが,まずは英語の論文をどう書いているかについて,書いてみることにしよう.

つづく…

2010-08-21

世界でアニメ,ゴスロリ,コスプレなどを取材し,イベントに参加してきた著者が,そのパワーや世界の若者のかんがえかたなどについて書いている. おなじ著者が 「世界カワイイ革命」 などの本も書いていて,基本的な方向はかわらない. しかし,この本では世界と日本とのちがい,とくに世界ではコスプレがうけいれられているのに日本ではあまりうけいれられていないことなどがとりあげられている.

しかし,世界の現象も日本の状況も,十分に分析されているとはいえない. 「クルマと家電が外貨を稼ぐ時代は終わった」 のはたしかだろうが,アニメがどれだけそれにとってかわれるのか,近視眼的なこの本からはこたえがみいだせない.

評価: ★★★☆☆

関連リンク: 日本はアニメで再興する@ [bk1] 日本はアニメで再興する@Amazon.co.jp

つづく…

2010-08-22

英文で論文を書いたときには,できるだけ添削 (proofread) してもらうようにしている. 専門家にたのむのでコストはかかるが,それによって論文がわかりやすく,とおりやすくなるとかんがえられるからだ. 英文を書いて添削をよくたのんでいるひとには周知のことだろうが,この添削のやりかたもインターネットの発展にともなって,だいぶかわってきた.

つづく…

2010-09-17

パソコンより手書きノートのほうがすごいんだと著者はいう. しかし,読んでもその理由はなかなかわからなかった. 読みすすんでわかったのは,著者にとってはパソコンで書くよりノートで書くほうが脳が活性化されるということだ. 個人差があるが著者にとってはノートのほうがよいということだろう. 読者は自分でどちらがよいかを判断すればよい. 当然のことだが…

過去の有名な作家などがどのようにノートをつかっていたかが紹介されている. 著者にとってはそれもノートをつかう動機なのだろうが,彼らが現代に生きていたら,ノートをつかっていたかどうかはわからないだろう.

それから,著者はブログについてもふれている. ノートに書くのは日記にちかいが,おなじく日記にちかいブログとちがうのは,ノートが個人的なものであるのに対してブログは他人によませるものだということだ. これはあきらかなちがいだが,ノートしかつかえなかった時代に生きていたひとが,いまだったらブログをつかっていたという可能性もあるのではないだろうか. ひとによませたくないものはノート,よませたいものはブログというように,わけて書くかどうか… うまくブログを書くことで,完全ではないがノートのかわりにもなるようにおもう.

評価: ★★★☆☆

関連リンク: 思考・発想にパソコンを使うな@ [bk1] 思考・発想にパソコンを使うな@Amazon.co.jp

つづく…

2010-09-29

9 人のスゴ腕編集者へのインタビューからなりたっている. 各編集者が編集した本,書いた本の表紙の写真がちりばめられている. それをみると,好感がもてるものもあるが,内容からはずれてとにかくひとの目をひいて売ろうとしているようにみえるものもある. そういうのをみると,アマゾンで電子本を売りまくって得意になっている本と大差ないようにもみえてくる. 一方で,共感する編集者もいる. スゴ腕編集者のなかにもいろいろいるということがわかって,よいだろう.

評価: ★★★★☆

関連リンク: スゴ編@ [bk1] スゴ編@Amazon.co.jp

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2010-10-06

オフィス・ドキュメント生産のプロセスをソフトウェア開発のプロセスになぞらえて,ウォーターフォール型やプロトタイピング型のプロセスを論じ,「デバッグ」 のやりかたを論じている (が,本書の内容がそれだけというわけではない). 「書かない技術」 というと,ソフトウェアのばあいは既存のプログラムの再利用を意味する. 読むまえには,ドキュメントについてもあらかじめ部品を用意してつかうことをすすめているのかとおもっていたが,そうではなかった. 書くために必要以上に時間をかけない技術ということであり,それはもちろん重要だが,期待していた内容ではなかった.

評価: ★★★☆☆

関連リンク: ドキュメントハックス@ [bk1] ドキュメントハックス@Amazon.co.jp

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2010-09-30

最近は 「自炊」 つまり断裁機とスキャナをつかって自分の蔵書を電子化するひとがふえていて,アンケートをとると 「自炊」 した経験があるひとが 20% 前後いたというが,著者は 9 年前からそれを実行してきたという. だから,この本には 「自炊」 のしかたはもちろんだが,紙ではできなかったいろいろな利用法や,iPad などに多数の本を収容したときのつかいかたや課題など,他の著者では書けないことがいろいろある.

評価: ★★★★☆

関連リンク: iPadでつくる「究極の電子書斎」@ [bk1] iPadでつくる「究極の電子書斎」@Amazon.co.jp

つづく…

2010-10-09

自宅に保管してあった雑誌を PDF 化するために,スキャナとともに中国製の比較的安価な 大型の裁断機 (PC009? JT002?, 下の写真) を買って,つかってみた. そのつかいかたのノウハウなどをまとめてみる. なお,裁断機には刃物がついているので,安全にはくれぐれも気をつけよう. 短時間でも,つかわないときにはちゃんとロックしておこう

つづく…

自宅に保管してあった雑誌を PDF 化するために,富士通の ScanSnap S1500 (右の写真) を買って,雑誌の電子化のために,つかってみた. そのつかいかたについて,まとめてみる.

つづく…

自宅に保管してあった雑誌を PDF 化するために,富士通の ScanSnap S1500 (下の写真) を買って,つかってみた. その長所・短所をまとめてみる.

つづく…

自宅に保管してあった雑誌の PDF 化をはじめた. 最近 「自炊」 つまり自分の蔵書を PDF 化するひとがふえているというので,それをためしてみようということだ. 本をバラバラにするのは気がひけるし,いきなり何 100 冊の本を PDF にするのも無理なので,まずは雑誌からためしてみようというわけだ. 富士通の ScanSnap S1500 というドキュメント・スキャナーと,中国製の比較的安価な 大型の裁断機を買いこんで,つかってみた. それぞれの長所・短所やつかいかたのノウハウなどがわかってきた.

つづく…

2010-10-06

ITpro に 「電子書籍は “本” ですか?」 という記事がある. このなかでなぜ電子書籍にページめくりが必要なのかという疑問がしめされているが,まったく同感だ.

つづく…

2010-10-17

2 人の著者は iPhone の使用にちがうくふうをしているのだろうとおもう. しかし,この本ではそれが融合されている. 読者は著者とはちがうつかいかたをするだろうから,読者が自分にあった方法をみるけることができるように,いろいろ選択肢を書いているということかもしれない.

しかし,そのために,著者がほんとうはどういうふうに iPhone をつかっているのかが,みえにくくなって,ちょっとウソっぽくなっているようにもおもう.

評価: ★★★☆☆

関連リンク: iPhone 情報整理術@ [bk1] iPhone 情報整理術@Amazon.co.jp

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2010-10-14

所蔵雑誌の PDF 化をはじめたので,Adobe Acrobat 9 をそのためにつかう時間がふえた. PDF ファイルを変換しているあいだは,Acrobat で他の PDF ファイルをみることもできないし,Adobe Reader も起動することができない. そこで,Adobe Reader のかわりにつかえる Foxit Reader という PDF リーダをインストールしてみた.

つづく…

2010-10-24

あたらしいマシンで Thunderbird を設定した. 重要な設定はすぐにするのだが,しばらくわすれたままつかっていたのが,メイル入力字の行おりかえしの設定だ. 改行をどこにいれるかは手動できめているのだが,行おりかえしが既定の 72 文字になっていると,手動でおりかえすまえに自動でおりかえされてしまって,みぐるしくなる. Thunderbird 3.1.5 でこれを設定しなおすのが,ひと苦労だった.

つづく…

2010-11-21

この本にとって 「ボトルネック」 ということばにそれほどの意味があるとはおもえないが,知識の不足の問題を中心として,選択の困難,健康・習慣・好奇心の不足などの問題もあわせてあつかっている. 「知識」 の問題は単なる 「情報」 の問題ではなく,「手法」 や 「技能」 の問題もおなじくらいのウェイトをおいてあつかわれている. 「論理思考」 に関する本が多数出版されているが,この本ではそれは 「手法」 の一部としてあつかわれている.

個別の 「ボトルネック」 を追求するまえに,まずこの本を読んで全体をみるとよいだろう.

評価: ★★★★☆

関連リンク: 思考のボトルネックを解除しよう!@ [bk1] 思考のボトルネックを解除しよう!@Amazon.co.jp

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2010-12-16

定年後も興味のあることをみつけて学習し,知的にすごそうという趣旨はまったく賛成だ. しかし,それ以外に共感できるところはあまりなかった. 定年に達したら蔵書をすべててばなす学者や最終講義でなにもはなすことがなかった大学教授の話をされても,あまり得るところはない.

評価: ★★★☆☆

関連リンク: 知的余生の方法@ [bk1]知的余生の方法@Amazon.co.jp

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2011-01-08

「アナログ」 と 「ディジタル」 ということばは本来の意味からはずれて,さまざまな意味でつかわれる. この本では 「ディジタル」 はほとんどウェブやインターネットと同義であるようにみえる. それに対して実世界や紙つまり雑誌,新聞,本などは 「アナログ」 だ.

著者が指摘している 「ディジタル」 情報の問題のひとつは,それがたいてい 2 次情報だということだ. 著者は 1 次情報の重要性を強調しているが,それは 「アナログ」 であることがおおい.

それに,「ディジタル」 の問題のひとつは視野狭窄しやすいことなのだろう. Web で検索するとヒットしないものはまったく目にとまらない. 電車の車内広告や,新聞の紙面のはしにある記事や,ほしい本とは直接関係がない読書案内など,周辺的な情報がはいりやすいのは 「アナログ」 だ.

こういう論旨からすると 「アナログ」 と 「ディジタル」 ということばが最適だとはおもえないが,内容には共感することができる.

評価: ★★★☆☆

関連リンク: アナログ主義の情報術@ [bk1]アナログ主義の情報術@Amazon.co.jp

つづく…

2011-01-15

本の判型から装丁,校正,活字とフォントなど,はばひろく,「なつかしい」 話題にふれている. だが,電子化されるであろう本の未来をかんがえればもちろん,現在をかんがえても,もう本づくりの中心からはずれてしまった話題がおおい. 編集者の仕事としては著者との共同作業など,もっと内容にかかわる部分がまずあたまにうかぶが,そういう部分についての記述はすくない. 本の物理的な部分にも興味はあるが,すこし期待はずれだった.

評価: ★★★☆☆

関連リンク: 編集者の仕事@ [bk1]編集者の仕事@Amazon.co.jp

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2011-01-26

もののかんがえかたや学習のしかたなどについての 1970 年代くらいに書かれた短文をまとめた本だ. 最近の本がおおかれ,すくなかれ,教養主義が死滅し情報資本主義的なかんがえかたに毒されているのに対して,この本はそれ以前のもっとナイーブな思考や教養主義にもとづいていて,かんがえさせられることがいろいろある. しかし,すでに 「このごろどこでも会議というものがやたらにある」 というように,現代病があたまをもたげている. もういちど,こういう時代からただしい方向にすすんできたのか,それともまちがった方向にきてしまったのか,こういう本を読んでかんがえなおしてみてはどうだろうか?

評価: ★★★★☆

関連リンク: 知的創造のヒント@ [bk1]知的創造のヒント@Amazon.co.jp

つづく…

2011-03-07

Adobe Reader は版をかさねるにつれて,印刷につかうのがむずかしくなっていくようにおもえる. プリンタ・ドライバとの関係でもあるのだが,ver. 7 まではてもとのプリンタ (Brother HL-5070DL) でかなり自由にサイズをかえて印刷することができた. ところが,ver. 8 からはサイズをかえるのが困難になった. そして,ver. 9 まではプレビューで各ページがうまく印刷できるかどうかをたしかめることができた. ところが,ver. X ではプレビューで最初のページしかみることができなくなったようだ. この先,ますます不便になっていくのだろうか?

つづく…

2011-03-08

「デザイン思考」 ではデザインということばをひろくとらえる. 著者の仕事は商品や Web の企画やデザインだというから,「デザイン思考」 の中核的な部分をあつかっているといえるだろうが,この本では野外科学やパースの哲学の話まで登場する. 野外科学が登場するのは KJ 法という発想法との関係だし,パースが登場するのはアブダクションという推論の方法が企画発想にやくだつからにほかならない. これらと 「デザイン思考」 との関係は,いまいちすっきりしないが,「デザイン思考」 のためにはそのときどきで目的にあった方法を選択するのがよいということなのだろう.

評価: ★★★☆☆

関連リンク: デザイン思考の仕事術@ [bk1]デザイン思考の仕事術@Amazon.co.jp

つづく…

2037-01-01

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