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グローバル化 アーカイブ

0001-01-01

このカテゴリーには経済・社会その他のグローバル化に関する話題をあつめています. 上位のカテゴリーは社会・経済です.

なお,このページはグローバル化アーカイブのページの先頭に表示されるように,意図的に投稿日時を 0001-01-01 00:00:00 としてあります (実際の投稿日時は 2008-10-08 22:15:31 です).

2008-09-22

エネルギー価格の高騰は物流コストを増大させる. そのため,物資が必要以上に遠距離をはこばれることは現在より減少するだろう. 従来は世界人口の 20% 未満の先進国のひとびとが開発途上国からどんどん物資を奪取してきたが,中国,インドをはじめとする人口大国が経済的にゆたかになり,消費をふやすことによって,物資は従来の先進国にはまわりにくくなる. それによって,物流が世界をかけめぐることによってささえられてきたグローバル化は終焉する. 物資の流通がおさえられることは,同時にそれに関する情報の流通をおさえることにもなる. 情報の流通コストは現在とくらべて大幅に増加することはないだろうが,必要がかぎられることによって,情報のグローバル化もおさえられることになる.

つづく…

しばしば,グローバル化とはアメリカ化を意味するといわれる. 強大な経済力,軍事力を背景として,アメリカは世界におおきな影響をおよぼしてきた. しかし,アメリカ化としてのグローバル化はアメリカが強大であるがゆえにおこっていたのであり,アメリカが没落すればグローバル化も終焉する.

つづく…

これまで,しばしば 「グローバル化」 がすすんでいることが指摘されてきた. いまでもそれは,すくなくとも部分的には進行しつつある. しかし,グローバル化の反対すなわちローカル化がおこっているようにみえる部分もある. こうした兆候をシリーズとしてとりあげてみたい.

つづく…

2008-09-27

グローバルに流通する商品の一部が汚染された材料をふくむことによって,その商品全体にリスクが拡大する事態がしばしばおこっている. そのひとつがサブプライム・ローン問題であり,べつのひとつがメラミン混入食品問題である (「メラミン混入食品問題とサブプライム・ローン危機との構造的な共通点」 参照). これらの問題はその構造に共通点があるので,ひとつの対策がひろくつかえる可能性がある.

つづく…

2008-09-22

エネルギー価格や,食糧および木材・鉄鉱石をはじめとする工業原料価格の高騰は,それらの供給源の分散につながる. 石油にかわるエネルギー源としての自然エネルギーやアルコール,オイルシェールなどの開発が加速され,木材の国内供給がうながされる.

つづく…

20 世紀においては世界的な規模での地域間格差すなわち南北問題が世界をとりまく大問題だった. しかし,いまやもっとローカルな地域間格差が問題にされるようになり,また日本や韓国などでは国内の所得格差が深刻な問題になっている. これはグローバルな問題だった格差の問題がよりローカルになった,つまり,ある意味で 「ローカル化」 がおこっていることを意味している.

つづく…

2008-09-29

緒言によれば本書は 「「グローバリゼーションの広がりとともに,ローカルなもの,自分らしさへの確固たる根拠を求める動きが強くなる」 という現象を,どのように理解すべきか,という関心の下に執筆されている」 という.

ギデンズの議論を軸として,さまざまな話題が関係づけられている. そのなかには民間企業による (民営化された) 軍事活動やセキュリティ・ソフト (ウィルス対策ソフト) の開発,「第 3 の道」 から 「新進歩主義」 への移行のなかでの 「民営化」 から 「公共化」 へのシフト,安全より安心をもとめる 「子供の安全」,福祉活動が私的な活動になって労働と余暇の境界が融解していること,フィンランド人が直面しているプロテスタント倫理にかわるべきハッカー倫理などなど,さまざまな問題がちりばめられている. それらは上記のテーマに関連づけられているが,その文脈からうきあがってみえる.

よみおわってのこるものは,これらのさまざまな問題のうずであって,なにも整理された感じがしない. しかし,これらのグローバリゼーションにかかわる問題のカタログとして,重宝するであろう.

評価: ★★★☆☆

関連リンク: 〈反転〉するグローバリゼーション@ [bk1]〈反転〉するグローバリゼーション@Amazon.co.jp

つづく…

2008-09-28

グローバルな商品流通によるリスクを回避するには?」 という項目に書いたように,グローバルな商品流通は商品の 「汚染」 によるリスクを拡大させる. このリスクをおさえこむには,「汚染」 された商品の流通範囲を限定させる必要がある. そのためのひとつの方法は,その商品の対価を特定地域内でしか流通しない地域通貨のようなものにすることである. 地域通貨はグローバル化した 「マネー」 の否定につながり,反グローバル化につながるであろう.

つづく…

2008-09-27

グローバル化は世界のなかで一部の地域に富を集中させ格差を拡大するということがいわれる. しかし,これは一時的におこったことであり,長期的には富を拡散させ格差をちぢめる方向にうごいているようにみえる.

つづく…

2008-10-02

著者は 2002 年以来,「世界を不幸にしたグローバリズムの正体」,「人間が幸福になる経済とは何か」 そしてこの本という,一連のグローバリズム批判の本を書いている. これらはそのときどきのできごとをとりあげつつ,一貫してアメリカと IMF による 「グローバリズム」 のおしつけを批判している.

この本のなかでは,アルゼンチンが IMF の要求をはねのけて独自の経済再建を成功させた例がとりあげられている.それに対して IMF にしたがった国々は経済の低迷になやまされてきたという.

アメリカは浪費し赤字をたれながすことで世界経済の弱体化をふせぎ,「世界に奉仕」 してきた. しかし,アメリカはいつまでもそれをつづけられない (実際,サブプライム問題をきっかけにくずれた). 著者はそれにかわる体制を示唆している.

評価: ★★★☆☆

関連リンク: 世界に格差をバラ撒いたグローバリズムを正す@ [bk1]世界に格差をバラ撒いたグローバリズムを正す@Amazon.co.jp

つづく…

2008-10-01

フランス人の手によるグローバリゼーションの本ということだ. 日本で出版されたのが 2004 年ということで,あまり最近の本でないこともあるが,アメリカ人などの手による他の本とくらべると,グローバリゼーションへの理解が浅いようにおもえる. フランス人でも 18 歳 ~ 24 歳の半分以上がグローバリゼーションはチャンスだとかんがえているというような記述はちょっと興味をひかれるが,そうしたフランス人とグローバリゼーションとの関係をべつにすれば,それほど,めあたらしいことはない.

評価: ★★☆☆☆

関連リンク: グローバリゼーションの基礎知識@ [bk1]グローバリゼーションの基礎知識@Amazon.co.jp

つづく…

2009-01-28

グローバル化がすすむなかで,日本人も日本固有の不適切なやりかたをつづけることはできない. この本は世界のなかでよりよいやりかたをみつけて,それをとりいれることをすすめている. それを 「世界標準 (グローバル・スタンダード)」 と呼んでいて,実際,ひきあいにだされているのはアメリカやイギリスであることがおおい.

アメリカやイギリスに範をとるということは 「新自由主義」 をすすめるようにもうけとれるが,この本の論点はかららずしもそういうことではない. 「新自由主義」 がダメになったとしても,アメリカやイギリスからまなぶべきことはおおい. それを率直にうけとるべきだろう.

評価: ★★★☆☆

関連リンク: 世界標準で生きられますか@ [bk1] (単行本), 世界標準で生きられますか@ [bk1] (文庫), 世界標準で生きられますか@Amazon.co.jp (単行本), 世界標準で生きられますか@Amazon.co.jp (文庫).

つづく…

2010-08-08

マッキンゼーに就職しハーバード・ビジネススクールを経たのちさまさまな会社の経営にたずさわってきた著者の回顧録だ. 著者はおおくのひとにはできない経験をしているが,この本の内容はむしろ常識的といってもよいだろう. しかし,そのなかにさまざまな,ひかる部分がある. マッキンゼーへの就職をかんがえたときに,マッキンゼーのことを悪くいうひとは 「イメージ」 がベースだったのにくらべて,評価していたひとは具体的な事実がベースだったことに気づいたこと,日本以外のアジアとアメリカとのあいだの人の流れは日本にいるとあまり実感がわかないが,ボディーブローのように効いてきているという指摘など. さらっと書かれているが,よみとばしてしまうには惜しい.

評価: ★★★★☆

関連リンク: グローバル・マインド@ [bk1] グローバル・マインド@Amazon.co.jp

つづく…

2011-03-08

TPP が日本の農業をダメにし,デフレをもたらして国民に深刻な影響をあたえると主張している. しかし,TPP をあたまごなしに否定しているわけではなくて,TPP は劇薬だともいっている. つまり,うまくつかえば成功する可能性もあることを示唆している. それでも否定しているのは,菅内閣をはじめ現在の政治状況では成功のみこみがないときめつけているからだ. その政治状況がくつがえらないかぎり,TPP をとろうと,すてようと,日本は壊れるのではないだろうか.

評価: ★★★★☆

関連リンク: TPP が日本を壊す@ [bk1]TPP が日本を壊す@Amazon.co.jp

つづく…

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