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環境・エネルギー アーカイブ

0001-01-01

tetu_bn_161.gif 書評・読書カテゴリーには私が Amazon や BK1 に投稿した書評や,本について書いた文章をあつめています. 以前はすべての書評をひとつのページにいれていましたが,書評の数がおおくなり,書評・読書カテゴリーのページがながくなりすぎたので,書評・読書カテゴリーを分割しました. 書評以外のカテゴリーにあわせて, Web とインターネット仕事と起業メディア・アート・イベント・エンターテイメントインタフェース,アメニティとデザイン思想・哲学・宗教情報学・計算・プログラミング政治・法律・憲法教養・教育と学習歴史環境生活知的生産とリテラシー社会・経済秘密・プライバシー保護とセキュリティ言語・コミュニケーションとネットワーキング というように書評を細分するようにして,書評カテゴリーのページにはそれらに分類しづらいものをあつめました. なお,このページは各カテゴリーのページの先頭に表示されるように,意図的に投稿日時を 0001-01-01 00:00:00 としてあります (実際の投稿日時は 2007-11-03 10:39 です).

2007-10-22

本書は環境問題に関して,まちがった知識が流通していること,それがマスコミによって流通させられていること (とくに朝日新聞のなまえが複数回あらわれている) を指摘している. そして,われわれがどういう論理にだまされているのかをしめしている. ダイオキシンは猛毒だとか,温暖化によって北極と南極の氷がとけて海水面が上昇するというウソには私もダマされていた. マスコミがウソをながさないようにすることがまず必要だが,それにだまされないようにするためのヒントをあたえてくれている. とはいえ,だまされないようにすることは,そんなに容易ではない.

評価: ★★★★☆

関連リンク: 環境問題はなぜウソがまかり通るのか@ [bk1]環境問題はなぜウソがまかり通るのか@Amazon.co.jp

つづく…

2007-10-29

前著にひきつづいて,温暖化問題のウソや,バイオ燃料をつくるのにそれ以上の石油がいること,ペットボトルなどのリサイクルがかえって環境負荷をたかめたり問題をおこしたりすることなどを指摘している. リサイクルをやめてプラスティック廃棄物も焼却するほうがよいと主張しているが,それは結局,対策としてはゴミをへらすしかなく,ものを愛用するつまりだいじにつかうべきだということになる. たとえば,ペットボトルを 5 回くりかえしてつかうことをすすめている. 環境問題にはそんなにウマい手はなく,政府などによってマヒさせられている常識をちゃんとはたらかせることが必要だということだろう.

評価: ★★★★☆

関連リンク: 環境問題はなぜウソがまかり通るのか 2 @ [bk1]環境問題はなぜウソがまかり通るのか 2 @Amazon.co.jp

つづく…

環境問題に関する議論にはウソがおおいという. 同様の趣旨の本として 武田 邦彦 の 「環境問題はなぜウソがまかり通るのか」 (1, 2) がある. 本書では地球温暖化問題,ダイオキシン問題,外来種問題,自然保護の 4 点がとりあげられていて,そのうち最初の 2 つは前記書とかさなっている. ウソをあばいて読者がだまされないようにするのはたしかに重要なことだが,本書では現在主流の論点がくずされたあと,かわりにどうしたらよいのかがほとんどわからない. 最初の 2 つの問題に関しては前記書のほうがもうすこし建設的な議論をしているようにおもう.

評価: ★★★☆☆

関連リンク: 環境問題のウソ@ [bk1]環境問題のウソ@Amazon.co.jp

つづく…

2008-01-07

武田 邦彦 著 「環境問題はなぜウソがまかり通るのか」 のウソをあばくと称している. たしかに,武田の本の弱点を突いてはいる. しかし,それは武田の本の本質的な部分ではない. 本質をはずした部分ばかりを執拗に攻撃しても,うんざりするだけである. この攻撃を真にうけて武田の本の価値をうたがうひとがいたら不幸なことだが,これまでの書評をみるかぎりでは,さいわい,そういうひとはすくないようである. この本のなかではむしろ,武田への攻撃を終えて他のさまざまな温暖化を否定する言説を分析している部分のほうがおもしろい. ただし,ここもダマされないように注意ぶかく読む必要があるだろうが…

評価: ★☆☆☆☆

関連リンク: “環境問題のウソ”のウソ@ [bk1]“環境問題のウソ”のウソ@Amazon.co.jp

つづく…

2008-04-28

マイクログリッドの厳密な定義はこの本にゆずるが,それは従来の電力ネットワークに接続される分散した電力供給者と消費者とで構成される. 家庭の太陽光発電システムもマイクログリッドの一部になりうるが,この本がおもな対象としているのはもうすこし大規模な,企業などの発電システムであり,発電機器としてもマイクロ・ガスタービン,マイクロ・ガスエンジンなどがとりあげられている.

世間では太陽光発電に関しても CO2 が削減されるといった利点ばかりが強調されているという印象をうける. しかし,カリフォルニアやニューヨークでかつて発生した停電は,電力の安定供給がそんなにかんたんなものでないことをしめしている. 分散型の発電がひろまれば,電力系が不安定になるのではないかという私の疑問に,この本はこたえてくれた. ひとことでいえば,これから解決するべき課題が山積しているということである. 理系の私にもわかりにくい技術的な内容をふくんでいるが,おおまかな把握のためにはやくにたつとおもう.

評価: ★★★☆☆

関連リンク: マイクログリッド@ [bk1]マイクログリッド@Amazon.co.jp

つづく…

2008-05-06

この本は著者の花粉症との想像を絶するたたかいの記述からはじまる. さいわい私はそれほどひどい花粉症ではないので,これはひとごとなのだが,著者とおなじくらいくるしんでいるひとにとってはヒントがえられるだろう. 後続の章では花粉症に関する俗説や花粉症がまちがった政策からうみだされたことなどがのべられていく. 私自身もこれまでえていたまちがった知識をただすことができた. ただしい知識をえることが今後の花粉症対策にむかうための世論形成にやくだつだろう.

評価: ★★★☆☆

関連リンク: 花粉症は環境問題である@ [bk1]花粉症は環境問題である@Amazon.co.jp

つづく…

2008-05-08

辰巳 渚 の 「「捨てる!」 技術」 をはじめとして,捨てること,整理することに関する本がおおい. 私自身は,本はともかく,情報がつまっていないモノに関しては捨てるのがおしいとはあまりおもわなくなったのですが,それにもかかわらず,最近は捨てるのがますますおっくうになってしまいました. それは,環境・リサイクルのせいです.

つづく…

2008-10-17

紛争のタネにもなっている水にかかわる国家間の問題や日本における水の問題などについて書いている. 著者も日本人は水資源の問題には無関心になりやすいと指摘しているが,アジアの水問題に関しては日本が指導的なやくわりをはたすべきだと主張している. しかし,「湯水のように」 水をつかう日本人にそのやくわりがはたせるのだろうか?

評価: ★★★☆☆

関連リンク: 地球の水が危ない@ [bk1]地球の水が危ない@Amazon.co.jp

つづく…

2008-10-19

第 1 章では地球温暖化への疑問を 100 ページ以上にわたってのべている. 著者独自の見解であり,根拠はあやしいが,温暖化に関して 「ウソ」 も報道されているから,それを指摘することには意味がある.

第 2 章はリサイクルの問題点を指摘している. リサイクル費用は需給関係によってきめられているわけではないから,資源消費量に比例していると主張している. つまり,費用のかかるリサイクルは実は資源を浪費しているということだ.私も以前から高価な 「エコ商品」 は信用しないことにしているし,費用のかかる家電リサイクルからのがれたいとおもっている.

第 3 章ではこのシリーズ 1 ~ 3 全体のまとめであり,さまざまな問題がとりあげられている. 1990 年以降の (ウソの) 環境問題は一部の科学者がつくりだしたものだという. そして,シリーズ 1 では朝日新聞がヤリ玉にあげられていたが,この本ではあちこちで NHK が批判されている. 著者は最近の子供は 「科学技術は悪だ」 という印象をもっているという. NHK がウソの環境問題をとりあげて悲観的な情報ばかりを報道して若者に悪影響をあたえているので,NHK をみることをすすめていないという.

1990 年以降,日本人は経済だけでなく科学や歴史など,さまざまな問題に対して自信をうしない,悲観的になっていた. 自信と希望,そして著者のいう誠実さをもつことが環境問題のただしい解決のためになるということはたしかだろう.

評価: ★★★☆☆

関連リンク: 環境問題はなぜウソがまかり通るのか3@ [bk1]環境問題はなぜウソがまかり通るのか3@Amazon.co.jp

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2008-12-01

武田 邦彦 をはじめ,数人の日本人が環境問題に関する主流の議論に異をとなえる本を書いているが,この本はバチカンの大学教授が書いたものだという. そのため 「正しいエコロジーとは何か」 などの点でキリスト教の影響がつよく,日本人にはうけいれがたい部分もあるとおもわれる. また,論旨に疑問の点も多々ある.

しかし,人口増加や優生学と環境保護運動とくにグリーンピースや WWF との関係など,日本人が書いた本とはちがう視点を提供してくれる. 地球温暖化の問題はもちろんとりあげられているが,ほかに森林破壊,種の消滅,遺伝子くみかえ,大気汚染などの問題もとりあげられている. 環境問題をひろくとらえるためには,参考になる 1 冊である.

評価: ★★★☆☆

関連リンク: 環境活動家のウソ八百@ [bk1]環境活動家のウソ八百@Amazon.co.jp

つづく…

2009-02-25

人類が化石燃料をつかいつくして二酸化炭素にかえようとしていることに地球は耐えられるのか? 著者はさまざまな面からその異常さを追及する. 人口爆発による資源消費増大やダム建設による自然破壊,公害などの問題もとりあげられる. 最後の 2 章ではわれわれがこのような問題にどう対処するべきかを論じていて,さまざまな対策がしめされている. しかし,それらは経済成長のかわりにワークシェアリングによる雇用増大をというような,問題のおおきさのわりには,あまりにささやかなものであるようにおもえる.

評価: ★★★☆☆

関連リンク: 私たちの地球は耐えられるのか?@ [bk1]私たちの地球は耐えられるのか?@Amazon.co.jp

つづく…

2009-03-15

地球温暖化に関する多数の本のなかの 1 冊である. 「温暖化はウソだ」 という趣旨の本もすくなくないので,本書では現在あつまっている証拠からは温暖化していると判断できるが,それがくつがえる可能性もあることを,かなりのページを割いて,説明している. これは著者が一番いいたかったことではないだろうが,書かざるをえなかったのだろう.

そうしたうえで,著者は温暖化は避けてとおれない可能性がたかいが,それをどうやっておさえるかを論じている. 日本にとってはまず京都議定書の約束をまもらなければならないが,ゲタをはかせられるのでそれは達成可能である (がんばる価値がある) ことを示している. 京都議定書以降についても,「環境も経済も」 両方大事にすることができると書いている.

温暖化に関しては悲観的な意見をもつひと,温暖化そのものがあやしいのでほうっておけばよいという意見をもつひとなど,さまざまである. そういうなかで,著者の意見はもっとも建設的でバランスがとれたものだといえるだろう.

評価: ★★★☆☆

関連リンク: 地球温暖化後の社会@ [bk1]地球温暖化後の社会@Amazon.co.jp

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2009-05-23

グリーンピースやシー・シェパードなどによる過激な環境運動・動物解放運動の背景として,アメリカの 「正義のためには暴力も辞さない」 思想があることを論じている. 「アメリカの内なるテロ」 がこの本の主題だが,ブッシュが外にむけた暴力も根はおなじなのではないだろうか.

評価: ★★★☆☆

関連リンク: エコ・テロリズム@ [bk1]エコ・テロリズム@Amazon.co.jp

つづく…

2009-08-27

タイトルからはゴミ分別に否定的なニュアンスが感じられる. 実際にそういう話題がいくつもふくまれているが,全体としては分別を否定しているわけではなくて,うまくいっていない例があげられているということだ. ゴミ収集に関してはいろいろ混乱があり,そこから結論的なものはひきだせていないが,これらの例を参考にして今後のゴミ収集をかんがえるためには有用だろう.

評価: ★★★☆☆

関連リンク: ゴミ分別の異常な世界@ [bk1]ゴミ分別の異常な世界@Amazon.co.jp

つづく…

2010-06-09

190 ページという,新書としても比較的うすい本のなかに,歴史,標準化,日米政府や各社のとりくみなど,スマートグリッドの 「すべて」 がまとめられている. スマートグリッドの資料としてはよくできているといえるだろう.

しかし,どうも,こころにうったえてくるものがない. 読んでも記憶にのこらないというのが正直な印象だ.

評価: ★★★☆☆

関連リンク: スマートグリッド入門@ [bk1] スマートグリッド入門@Amazon.co.jp

つづく…

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