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インタフェース,アメニティとデザイン

「かんたん携帯」 といっても,むずかしい

母のためにソフトバンクの 「かんたん携帯」 840Z を買った. これを選択した理由はいくつかあるのだが,それほど普通のケータイとおおきな差があるとかんがえていたわけではない. 実際,母にわたしてみると,つかい勝手はけっしてよくないことがわかった. 機種固有の問題もあるが,つかいやすくするためには通常の携帯電話のインターフェースからはおおきくかえる必要があるだろう. スマートフォンが普及しつつある現在が,そのチャンスなのではないだろうか?

携帯電話のなかで,操作がカンタンという点ではドコモの 「らくらくホン」 が一番しられているのだろう. しかし,いろいろ機能が追加されて,最近の機種はあまり普通のケータイと差がなくなってしまったようにみえる.

840z.jpg ソフトバンクのも,他のケータイとおおきな差はないようにみえたが,十字ボタンがほかのよりすこし,おしやすそうにみえたことと,ボタンがひかってガイドする機能があるので,それにしてみた. しかし,十字ボタンはよいとして,OK ボタン (中央のボタン) はかならずしも,おしやすくはなさそうだ. 親指でべったり押すと,まわりのキーも一緒に押してしまいかねない.

このケータイにはワンタッチ・ダイヤルのためのボタンがある. それらには “1”, “2”, “3” というラベルがついているのだが,これらはメニュー項目の番号とまちがえやすい. 先頭に番号がついたメニュー項目が表示されると,これらのボタンをおしたくなる

ユーザに OK ボタンをおすことをもとめるとき,画面上に OK ボタンが表示される. それはタッチパネルのボタンのようにみえるので,ほんとうの OK ボタンをおすかわりに,画面をおしたくなる.

というようなわけで,誤操作をまねく機能が満載されている. こんなユーザ・インタフェースでは,「かんたん携帯」 なんていうなまえは,まったくふさわしくない. タッチパネルつきのスマートフォンのほうが直観的に操作できるが,スマートフォンは多機能だから 「かんたん」 ではない. スマートフォン,とくに iPhone のインターフェースにならって,もっとかんたんなインターフェースを開発してほしいものだ.

2011-1-8 追記:
このケータイは中国のメーカーがつくったものだ. その点でいささか不安があったが,残念ながら,はずれてはいなかったようだ. 日本のメーカーでは常識になっていることがかならずしも通用しない. 日本のケータイでは 「切 (hung)」 ボタンが 「中止」 の意味をもっていて,状態を待ち受け状態にもどすことができる. しかし,840Z ではそうなっていないようだ. 現在の状態に応じてボタンを選択しなければ待ち受け画面にもどすことができない. これは不便だ.

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