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産業・ビジネス, 社会・経済

実力主義,成果主義などへの不当な非難 ― 藤本 篤志 著,「御社のトップがダメな理由」

著者は日本の会社に導入された 「実力主義」,「成果主義」,「360 度評価」,「フラット型組織」,「ボトムアップ主義」 をつぎつぎと斬っていく. これらは手本となった国の企業ではうまく作用していたのだろうが,それを国情や社風などのちがいに十分配慮せずに導入したために失敗した例が多々あるのは事実だろう. しかし,この本の論旨には飛躍しているところが多々あるようにおもう. たとえば実力主義は野心家に悪用されるからよくないということが書かれているが,それがどういう条件のもとでおこるかは分析されていない. 全体を通じて感じるのは,きちんと分析しないまま,わるい面ばかりが強調されていて,うまく導入すれば機能する上記の主義たちが不当にけなされているということである.

評価: ★★★☆☆

関連リンク: 御社のトップがダメな理由@ [bk1]御社のトップがダメな理由@Amazon.co.jp

注記: BK1書評Amazon.co.jp書評 に投稿しています.

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