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書評, 食品と嗜好

不正をあばくには些細な兆候もみのがさないことが重要 ― 河岸 宏和 著,「“食の安全” はどこまで信用できるのか ― 現場から見た品質管理の真実」

“食の安全” にかかわる新書はほかにもあるが,これはもっともあたらしい 1 冊である. 最近は中国ばかりに目がいっているが,この本は日本こそ問題だということを指摘している. そのひとつは工場監査の際に不正の兆候がみのがされていることの指摘である: 「監査者が自分の頭の中で監査する範囲を決めてしまっていた [...] ミートホープの冷凍庫,冷蔵庫の中に豚の心臓があっても,自分の仕入れ商品と違うので問題視しなかったのです」. 大前研一がある著書のなかでコンサルタントはどんな些細な兆候もみのがさないことが大事だということを指摘しているが,食品工場の監査もおなじだといってよいのだろう.

評価: ★★★★☆

関連リンク: “食の安全”はどこまで信用できるのか@ [bk1]“食の安全”はどこまで信用できるのか@Amazon.co.jp

注記: BK1書評Amazon.co.jp書評 に投稿しています.

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