放射線・原子力発電所 の最近の記事

[個人ブログから転載します.]

国会で原発事故の調査がつづけられている. 当時の政府と東電の当事者たちの発言,かんがえのちがいがあらためてうきぼりにされている. 焦点のひとつは東電が福島第一原発から全員を退避させるつもりだったかどうかだ. 東電がほんとうに全員を退避させるつもりだったとはかんがえられないが,当事者のコミュニケーション能力の不足が誤解と相互不信をまねいたようにおもえる. 危機の際にも適切なコミュニケーションができるように,現場のひとだけでなく政府要人や会社幹部も訓練しておくことが重要だといえるだろう.

[個人ブログから転載します.]

人体への放射線や放射性物質の影響について,くわしく書いている. 現在の版はチェルノブイリの事故のあとでかきかえられたものであり,とくに,放射線は微量でも有害だという仮説を否定して,微量放射線は無害であり,ガンにかかりにくくなることもあることが書かれている. 最近よくきくシーベルトという単位の定義にも,不適切ではないかと疑問をなげかけている.

福島第一原発事故で放射線や放射性物質恐怖を感じているひとは,この本を読めば安心できるのではないかとおもう. とくに,自然にある放射性カリウムが体内にも 3000 ベクレル相当あるのに対して,もれた放射性物質による放射線はずっとすくないという. しかし,内容は比較的専門的だから,よみやすいとはいえないだろう. この原発事故程度の放射線に危険はないという根拠をよく知りたいひとにはよいだろう.

評価: ★★★★☆

関連リンク: 人は放射線になぜ弱いか@ [bk1] 人は放射線になぜ弱いか@Amazon.co.jp

[個人ブログから転載します.]

放射線や放射能とはどういうものか,放射線は人体にどういう影響をあたえるか,ホルミシス現象とはなにかなどという話題に比較的コンパクトでもっともよくこたえてくれる本だといえるだろう. 低量放射線はそれほどおそれる必要はないということだ. ホルミシス現象に関するおおくの本のあやしげな記述とくらべると,この本の記述は信頼できる.

2002 年に書かれた本だから,あらさがしをすれば,いまとなっては適切でない記述をみつけることができる. しかし,おおくの本とくらべると原発に関してもより客観的に書かれていることがわかるだろう.

評価: ★★★★☆

関連リンク: 放射線の話@ [bk1] 放射線の話@Amazon.co.jp

[個人ブログから転載します.]

第 1 章では福島第一原発事故を検証している. 政府や東電の発表からわからない部分は 「わるいほうに」 推定している. そのため,不安をあおっている面があることは否定できない. だが,「チェルノブイリの教訓からより多くのことを学んでいく必要がある」 という指摘はそのとおりだろう.

第 3 章では放射線の人体への影響とそれをさけることについて書かれている. 著者はわずかな放射線でも人体には悪影響があるという立場にたっている. これは世界的にみとめられてきた仮説だが,現在は疑問や凡例もあげられているが,著者はそれについては (まったくではないが) わずかしかふれていない. これも公平な態度だとはいえないだろう.

著者は原発の危険性をできるだけ客観的に書こうとしているのだろうが,すくなくとも必要以上に不安をあおっている部分はあり,読者はそれにのせられないようにする必要があるとおもう.

評価: ★★☆☆☆

関連リンク: 原発のウソ@ [bk1] 原発のウソ@Amazon.co.jp

福島やその周辺のひとびとは放射性物質によってとくにこどもの健康が害されるのではないかと心配している. わずかな放射線でもからだにわるい影響があるという理論もあるが,それがすべてではない. 放射線ホルミシスつまり低量の放射線をあびるとかえって健康になるという研究もある. これは決してエセ科学ではなくて,ちゃんと科学的な方法で研究されている. 実証されたことはそれほどおおいとはいえないが,すくなくとも放射線におびえているひとびとに,それをある程度あびたほうが活性酸素につよくなり,ガンになりにくくなるという研究があることを知ってもらいたいとおもう.

残念ながら放射線ホルミシスについては大手の出版社の本はないし,あやしい本がおおいこともたしかだ. しかし,被災者むけのまじめな本もある. ここでは,そういう本もふくめて,私が読んだ何冊かの本を紹介したい.

[個人ブログから転載します.]

放射線ホルミシスつまり低量の放射線をあびるとかえって健康になるという研究についての本をさがしていて,この本にぶつかった. この本は東日本大震災後に出版されていて,低量放射線に恐怖を感じているひとに,前半では低量放射線はそれほど危険ではないこと,後半ではもしかしたら年間 20 ミリシーベルト程度の放射線をあびるとかえって健康になるかもしれないことを (つまりホルミシスについて) 書いている.

著者は放射線の専門家であり,本の内容をできるだけはっきりした根拠によってうらづけようとしている. 証明されていないことはそのように書いてある. 用語の説明がないなど,一般のひとにはわかりにくい部分もあるが,120 ページほどで文字数もすくないし対話形式なので,よみやすいだろう. こういう本を読んで,福島やその周辺のひとたちが,もっとこころおだやかにくらしてもらいたいものだ.

評価: ★★★★☆

関連リンク: 低量放射線は怖くない@ [bk1] 低量放射線は怖くない@Amazon.co.jp

[個人ブログから転載します.]

福島第一原発事故でもれた放射性物質の量はチェルノブイリに匹敵する. だから,チェルノブイリからまなぶべきことはすくなくないだろう. この本は著者が何回か現地をおとずれて,事故からそれほど時をおかずに書かれている. だから,まだわかっていなかったこともあるだろうが,よりなまなましい内容になっている.

どこにどういう危険があったのかも知るべきことだが,汚染された地域でたくましく生きるひとびとのすがたもまた,この本からまなぶべきことなのではないだろうか.

評価: ★★★★☆

関連リンク: チェルノブイリ報告@ [bk1] チェルノブイリ報告@Amazon.co.jp

[個人ブログから転載します.]

放射線ホルミシスつまり低量の放射線をあびるとかえって健康になるという研究についての本のなかのひとつだ. 放射線ホルミシスの本はあやしげな出版社 (失礼!) からしか出版されていないが,その効果をみとめる科学的な研究がおこなわれている. この本はその効果についてやや断定的ではあるものの,ていねいに議論しようとしている. けっしていかがわしい内容ではなく,学会などで報告された結果を客観的につたえようとしている.

ところが,ほかの本でもあるのだが,わずか 100 ページくらいのこの本の後半はマイナスイオンの話だ. なぜこのようないかがわしい話題をあわせて本にする必要があるのか,しかも本の案内や帯などにはまったく書いてない内容を書く必要があるのか,まったく理解できない. したがって,この本の前半は★★★★だが,後半は★なので,平均すると★★★の評価しかできない. 残念だ.

評価: ★★★☆☆

関連リンク: 放射線ホルミシスの話@ [bk1] 放射線ホルミシスの話@Amazon.co.jp

[個人ブログから転載します.]

放射線ホルミシスつまり低量の放射線をあびるとかえって健康になるという研究についての本のなかのひとつだ. 前半は放射性のあるラドン温泉や放射線ホルミシスの専門家への取材などにもとづいて書かれているので,放射線ホルミシスについて知ることができる. しかし,ことの真偽にあまり気にして書かれてはいない.

3 章からは 「ホルミシス寝具」 やマイナスイオンについて書かれていて,放射線ホルミシスとは関係がないし,前半に書いてあることよりずっとあやしい. エセ健康法のひとつといってよいだろう.

評価: ★☆☆☆☆

関連リンク: 放射線ホルミシスが体にいい!@ [bk1] 放射線ホルミシスが体にいい!@Amazon.co.jp

[個人ブログから転載します.]

著者はスコットランド出身で日本にながく住んだあと,カナダで震災のニュースをきいてふたたび日本にきたという. そして,被災地でボランティアや講演をしてきたという. 避難所のひとをアフリカでなにもないところから創造力と楽観主義でビジネスをおこすひととくらべて,なにもしないで意気消沈しているのはよくないという. 日本人にはいいづらいこういう話を書くのは外国人ならではかもしれない.

原発に関しては,ホルミシスという,低レベルの放射線をあびるとかえって元気になるという研究の話をとりあげている. あやしい話ではあるが,原発といえばマイナスの話ばかりのなかで,こういう話をきけば福島の被曝者のなかには元気がでるひともいるのではないだろうか.

評価: ★★★☆☆

関連リンク: 外国人が見た東日本大震災@ [bk1] 外国人が見た東日本大震災@Amazon.co.jp

福島第一原子力発電所事故」 のページには,3 月 19 日現在,地震発生以来,現在までの詳細な記録があります.