震災復興をさまたげるのはこの著者のようなジャーナリスト !? ― 山岡 淳一郎 著, 「震災復興の先に待ちうけているもの ― 平成・大正の大震災と政治家の暴走」

[個人ブログから転載します.]

関東大震災と東日本大震災のときの政治状況の比較がこの本の中心テーマになっている． とくに東日本大震災のときの政治家については，ことばをきわめて批判している． しかし，それではそのとき政治家がどうすればよかったのかについてはそれほど明確なことを書いてはいない． それは関東大震災についてもおなじだ．

震災後の政治状況を分析するのは必要なことであり，著者の努力は貴重なものだとおもう． しかし，80 年を経てもなお正解がわからないのに，なぜ正解をみつけられない現代の政治家をこれほどつよく罵倒できるのか，理解できない． 政治家がちからをだすべきときに，そのちからをそいでいるのは，こういうジャーナリストなのではないだろうか．

評価: ★★☆☆☆

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