2011年10月 アーカイブ

[個人ブログから転載します.]

東日本大震災の被災地でどういうボランティアができるのか,なにを準備して,どうすれば参加できるのか,実際にボランティアをしているひとたちの声などが,コンパクトにまとめられている. もうすこしはやく出版できればもっとよかったし,行ってみればこの本当はいろいろちがう状況があるだろうが,この本がこの震災にせよ今後の災害にせよ,ボランティアのきっかけになればいい.

評価: ★★★★☆

関連リンク: 災害ボランティア・ブック@ [bk1]災害ボランティア・ブック@Amazon.co.jp

[個人ブログから転載します.]

東日本大震災後,原発に関する反省がひろがっている. 原発の危険を指摘するひとがいたにもかかわらず,それは無視されてきた. 著者はそれを 「空気」 を読んだからだと主張しようとしているようだ. しかし,この本のなかで 「空気」 は唐突に登場する. 著者は日本人が 「空気」 を読み思考停止したことを批判しているが,ここで思考停止したのは著者自身なのではないか. もし思考停止していないというなら,なぜそれが 「空気」 の問題なのかを説明する必要がある.

著者は放射線による発ガンに関して 「年間 20 ミリシーベルトを被爆してガンになり死亡するのは,1000 人に 1 人」 と書いている. それは客観的な結果なのだろうが,放射線がなくても死亡率はそれにちかい値であり,放射線によってふえているとしてもわずかだということが,この文章からはわからない. こういう不正確な記述から読者をあやまった方向にみちびいているようにおもえる.

評価: ★☆☆☆☆

関連リンク: もう空気は読まなくていい@ [bk1] もう空気は読まなくていい@Amazon.co.jp