プロトコルとネットワーク アーカイブの説明
このカテゴリーには IPv4, IPv6 などのインターネット・プロトコルやその他のプロトコル,それらの周辺に関する話題をあつめています. 上位のカテゴリーは Web とインターネット です.
なお,このページは インターネット・プロトコル アーカイブ のページの先頭に表示されるように,意図的に投稿日時を 0001-01-01 00:00:00 としてあります (実際の投稿日時は 2007-12-15 11:00:06 です).
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他の入門書とちがって,本書は実際にコンピュータにコマンドをうちこみながら,IPv6 を IPsec を中心にまなんでいくことができる本である. さわってみてはじめてわかることもすくなくない. しかし,いま,さわりながらまなぶとしたら,Windows XP や Windows Vista をつかいたいひとが多数だろう. この本は KAME (カメ) プロジェクトの IPv6 実装を前提としているので,読者は Free BSD をのせたマシンを用意する必要がある. Linux に IPv6 を実装した USAGI (ウサギ) プロジェクトはこの本が出版される約 2 年前にはじまっているが,それへの配慮もない. したがって,かなり,つかいにくい本だということはいえるだろう.
評価: ★★★☆☆
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本書は入門書としてできるだけていねいな記述をこころがけているとおもわれる. IPv4 と IPv6 とのちがいもよく説明されている. 実験システムやコマンドの記述もあるので,読者もそれをためしてみることができるだろう. ルーターが必要なところでは Free BSD をのせた PC が必要だが,ほかは Windows XP でためすことができる. ただ,文章の完成度や記述の正確さではいささか疑問がある. また,本書は 2003 年に出版されているが,その後 IPv6 は改訂されているので,最新情報はほかの本などにたよる必要がある.
評価: ★★★★☆
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インターネットに関する本で 5 年前に書かれたものといえば,通常はもう陳腐化している. しかし,本書は 5 年たったいまでも示唆に富んでいる. 3 章では “現在” の若者の労働観が 「遊ぶように働く」 スタイルだと指摘し,それとハッカーの労働観とむすびつけている. 最近,仕事と遊びを区別しない,公私をはっきり区別しない生き方を肯定するひとがふえているとおもわれるが,そのルーツがハッカーにあるという指摘は,私自身をかんがえても納得がいく. 本書のなかには最近の 「環境管理型アーキテクチャ」 論につながる内容もあり,これも興味ぶかい. 興味をひかれる点はほかにもいろいろある.
評価: ★★★★★
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IPv6 (インターネット・プロトコル・バージョン 6) に関係したプロトコルとして “Neighbor Discovery Protocol (NDP)” というのがあります. これを日本語に訳すとき 「近隣探索プロトコル」 と訳しているひとがおおい (WIDE IPv6 WG の訳語としてもこれがつかわれている (2007-12-9 追記)) のですが,“neighbor” を 「近隣」 と訳すのも,“discovery” を 「探索」 と訳すのも,へんだとおもいます. 「近隣者発見プロトコル」 と訳したほうがよいのではないでしょうか? 私は 「近隣者発見プロトコル (Neighbor Discovery Protocol)」 において,そのように訳しました.
2002 年におなじ監修者によるおなじタイトルの本が出版されているが,2007 年に出版された本書においては,内容・著者とも一新されている. 一応 IPv6 の初歩から書いてあるが,第 2 章以降を理解するためには基礎に重点をおいた他の本などで知識をえておく必要があるだろう. この本はすでに IPv6 についてある程度知っているひとが携帯電話,WiMax,Windows Vista など,他の技術と IPv6 との関係が知りたいときに読むのに適しているとかんがえられる. おおくの著者によって書かれているのでひとつの話題があちらこちらに分散されているが,それは逆につまみ食いしてもよいということでもある.IPv6 に関する 「雑学」 のためにはよい本だといえるだろう.
評価: ★★★☆☆
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Google で 「IPv4」 を検索しました. おどろいたことには上位 20 項目のうち 10 項目はタイトルに 「枯渇」 がふくまれています. さらに内容に 「枯渇」 がふくまれる項目もいくつかあります. 他の検索エンジンをつかっても同様の傾向をしめします. IPv4 に関する話題としてはほかにもいろいろあるのに,これほどアドレス枯渇に関するページがおおいというのは,いささかおどろきました.
IPv4 アドレスは 32 bit なので,全体が本の幅,ブログなどのテキストの幅にうまくおさめることができます. それは,PowerPoint のようなツールをつかって書くばあいでも,“ASCII で” 書くときも同様です. RFC には通常,つぎのような ASCII 形式で記述されます.
0 1 2 3 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 0 1 2 +-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+ | ... | +-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+
しかし,IPv6 になるとこんなにうまくはいきません. RFC に書くには 32 bit ずつ行をかえて書くしかないとおもえます. 1 行のながさをもっとながくしてよいときでも,128 bit ぶんすべてを 1 行に書くには,なにかくふうが必要です. それは “ASCII で” 書くときでも PowerPoint などで書くときでも同様です. 一部をちぢめて書くとか,省略するとかしないと,おさまりません. もっとらくに書く方法はないものでしょうか?
通信路上でパケットをぬすみみてコピーし,それを送信することによって送信者になりすますことを replay attack といいます. このことばの訳語は安定していなくて,リプレイ攻撃,再送攻撃,再生攻撃などのことばがつかわれています. どれをつかうべきなのでしょうか?
SMTP (Simple Mail Transfer Protocol) は最初の版が 1980 年に標準化されたのち,おおきく改訂されてはいない,ふるいプロトコルです. メイルが単なる文字情報のやりとりだけでなく,さまざまな用途につかわれていることは Dabbish ら [Dab 06] などで指摘されていますが,SMTP はそういう用途のためには,ちょっと役不足です. しかし,SMTP においては “to”, “cc”, “bcc” など,宛先をさまざまなかたちで指定することができます. こういう機能は他のプロトコルにおいてはおなじやりかたで指定することはできません. しかし,その有用性はみとめられていて,SIP のインスタンス・メッセージ機能などにも,べつのかたちでとりいれられようとしています. そういうわけで,私は SMTP をみなおしました.
Interop はこれまで,幕張をはじめラスベガスなど,何度も見学してきた. しかし,今回,幕張でひらかれた Interop Tokyo 2010 にはじめて説明員として参加してきた. NICT ブースでの 「仮想化ノード・プロジェクト」 の共同研究成果の展示である. 他の展示もみてきたが,会場全体をむすび外部ともむすんでいる ShowNet をはじめ,受賞したいくつかの製品などにおいても,仮想化ノードの展示と同様に 「ネットワーク仮想化」 がキーワードになっている. この展示も NICT の他の展示とあわせて 「フューチャーテクノロジー部門」 の審査員特別賞をいただいた.
Interop Tokyo 2010 で説明員をつとめて感じたのは,おもっていた以上にすぐに私の説明を理解してくれたお客さまがおおいということだ. 展示にはいろいろくふうもしたが,わかりにくい部分もいろいろあったはずだ. 実際,わかってもらえないことも何回かあったが,たいていのお客さまはすぐに理解してくれた. わかっているフリをしているひともいたのだろうが,質問の内容からかんがえて,おおくのひとは私の意図を理解していた.
最近,Linux と Ethernet の NIC (Network Interface Card) をつかって Ethernet でない (IP でもない -- 非 IP) プロトコルで通信する実験をしている. きっかけは仕事で Interop などでのデモをする必要にせまられたところからきているが,それにとどまらない実験をこころみている. Ethernet ではないのでうごかなくても NIC のベンダにもんくはいえないのだが,けっこう,うごいてくれる.
Linux (Fedora) で NIF (イーサネット・インターフェース) をつけたりはずしたりしていくと,インターフェースの番号がどんどんふえていく. eth0 からはじまって,eth1, eth2 とつかわれていくが,はずしてもその番号は再利用されない. これをリナンバーする方法をしらべたので,メモしておくことにする.
「ネットワーク・カード ― 非イーサネットでつかえるもの,つかえないもの」 にも書いたように,最近,Linux と Ethernet の NIC などをつかって Ethernet でない (IP でもない -- 非 IP) プロトコルで通信する実験をしている. きょうは,Ethernet のハブやスイッチがつかえるかどうかをためしてみた.
以前は広域ネットワークといえば Internet という感じだった. しかし最近は,全世界規模ではないにしても,広域で Ethernet がよくつかわれるようになっている. Internet が CISC にあたるとしたら,広域でつかうために拡張された Ethernet は RISC だということができるだろう.
きのう自分にメイルをおくってみて,メイルボックスがいっぱいで受信できなくなっていることがわかった. メイルボックスは 200 MB とってあるから,こんな事態は想定していなかった. どうやら,メイル・サーバがいつのまにか POP3 から IMAP4 にかわっていて,設定がただしくないためにあふれてしまったようだ.
Ethernet はデータリンク層のプロトコルだといわれている. たしかに,Ethernet はデータリンク層の機能をもっているが,それだけでなく,アドレッシングというネットワーク層の機能もあわせもっている. Ethernet 上でインターネット・プロトコル (IP) のようなネットワーク層のプロトコルをつかえば,ネットワーク層の機能がダブることになる. これはプロトコルの複雑さにつながるから,解決するべき問題だとおもう.
Windows マシンとともに MacBook Air を海外出張にもってきたので,インターネットにつないだ Windows マシン経由で MacBook もインターネットにつなごうとしたが,うまくいかない. Windows 側で設定して,あとから iPhone や Mac をつなぎこもうとしても,無線が認識できない. 順序を逆にしてみてもおなじだ. Web でみると iPhone がうまくつなげた話が書いてあるのだが,そこには iPhone 側の設定は書いてなかった. Windows XP のほうは版がちがうようだが,ほぼおなじ設定をしているのにつながらない.