2011年6月 アーカイブ

[個人ブログから転載します.]

6 月 21 日に東日本大震災復興基本法が国会で成立した. 24 日に公布されたはずだ. この法律の内容はどこに書いてあるのか? Google でさがしても容易にみつからなかった. こういう重要な法律の内容がすぐにしらべられないのは,おかしいのではないか.

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東日本大震災復興構想会議が 6 月 25 日に提言をまとめた. そこで議論されてきた重要な内容はすべてとりこまれたということで,委員である宮城県知事も満足している様子だ. しかし,「具体的な内容がもりこまれなかった復興構想会議の提言」 に書いたように,その内容は具体性にとぼしい. 内容を具体的にうらづけるのは検討部会の仕事のはずだが,そのうごきがよくみえない. 検討部会がうまく機能していなかったから,提言に具体性がないままになったのではないだろうか.

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東日本大震災のわずかまえに出版された本だ. ここには,津波のメカニズムから避難のしかたまで,さまざまな知識がもりこまれている. 震災からの復興が議論されているなかで注意をひくのは,「高地移転は無理である」 という記述だ. いったんは高地移転がすすんでも,やがて低地にも家がたつようになる. 今度もおなじことがくりかえされるだろうから,それをかんがえておく必要がある. だから,この本では避難に関して重点をおいていて,知っておくべきことが多い.

評価: ★★★★☆

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おおくのひとが,東日本大震災をきっかけとして,日本全体がかわることを予感している. ところが,この本の著者たちは,かわるべきところもあるが,おおくの点でかわらなくてよい,いまのままでよいといっている.

原発は推進するべきであり,福島第一原発も廃炉にしなくてよいという. 欠陥だらけで痛みののひどい原発をどうやって再稼働させればよいというのだろうか (この本がもっとまえに出版されたのならわかるが,5 月に出版されているのだ).

これからインフレがおこることもないし,産業もこれまでどおりに復興させればよいという. 財政赤字もこれからさらに,つみあげていけばよいというのだろうか. 東日本大震災のショックはオイルショックのようなものだから,おなじようにのりこえていけるという. おこったことの質的なちがいも,日本の政治・経済などの状況のちがいも,おかまいなしだ.

評価: ★★☆☆☆

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堺屋 太一 と 5 人のひとのテレビ対談をまとめた本のようだ. 6 人それぞれ意見にちがいはあるが,全体としては堺屋のかんがえをつよく反映した内容になっている.

復興資金の調達には電力などのエネルギーに課税することを提言している. また,原発に関しては日本やロシアの 「基準主義」 つまり基準をまもっていさえすればよいというかんがえかたはダメで,「確率論」 つまりリスクをきちんと管理する必要があることがくりかえしのべられている.

最後には菅政権への批判や,国の進路や体制に関する議論がない復興構想会議が批判されている. 東北の復旧だけでなく,官僚主導から脱却して地域の特性をいかした日本全体の復興をめざすべきだということだ. さまざまな提言がふくまれているが,それらをどうやって実現すればよいのかはこれからの課題だろう.

評価: ★★★☆☆

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鈴木 謙介 らと 「ダメ情報の見分けかた」 という本を書いた著者は,震災後ブログで流言・デマのまとめを書いてきた. それをまとめたのがこの本だ. ネット上でさまざまな流言・デマがあり,それを信じさせ拡大させるしかけもあったが,それを否定するツイートや記事もあって,流言・デマがひろがらずにすんだことが分析されている. また,どうすればそれをくいとめることができるかも分析されている.

関東大震災のときには流言・デマが虐殺事件にまで発展したことをかんがえれば,日本人が冷静だったからひろがらなかったのではなくて,情報がうまく流通したからなのだろう. この震災ではツイッターなどが救援のためにうまくつかわれたが,流言・デマの防止という点においてもそれがうまくはたらいたということだろう.

評価: ★★★★☆

関連リンク: 東日本大震災の流言・デマ@ [bk1] 東日本大震災の流言・デマ@Amazon.co.jp

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被災地の地図をあつめて 1000 円という比較的やすい値段で提供している. それだけで意味のあることだろう.

しかし,浸水域がかきこまれている以外は,あらたにかきくわえられている情報はわずかだ. 福島第一原発がどこにあるのかも,よくみないとわからない. まだ出版されたばかりだが,電車の運休区間も現在とはちがっている. 石巻線は石巻まで運行しているが,この地図では前谷地までになっている. 結局,オンラインの地図でなければ電車の運休区間を書いてもあまり意味がないということだろう.

復旧はどんどんすすんでいる. どういう情報をかきこめばやくにたつのか,もうすこし検討が必要だったようにおもう.

評価: ★★☆☆☆

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被災者や国内の有名人,海外などからの震災に関するさまざまなメッセージがあつめられている. いちはやく支援にのりだした企業も紹介されている. そのなかには例によってツイッターのメッセージもある. おおくのメッセージはもっと長いが,ツイッターのメッセージはより凝縮されている. そのなかには災害時でなければみのがしてしまうようなふつうのできごとが多く書かれているが,震災が日常生活をそして日本を見直すきっかけになっているようにおもえる.

評価: ★★★☆☆

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海外のメディアや個人が東日本大震災時の日本人の行動をどうみたか,それをおもに日本人の著者が書いている. 震災時の日本人は冷静でたがいにたすけあい,他人に迷惑をかけず,整然と列をつくっていた. そういう評価はこれまでもきいてきたし,この本でとりあげているアメリカ,中国,台湾,韓国ほかの見方もそれと一致している. そして,この本で論じられていることではないが,それは日本人の特質というよりは災害時にアメリカなどでも出現した 「ユートピア」 なのだというかんがえもあった.

1 冊のなかで,おなじことを何回もよまされるだけではつまらない. もうすこし国によるちがいがうきぼりになるようなかきかたができれば,もっとよかっただろう.

評価: ★★★☆☆

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自宅にある KJF-31R という扇風機にはリズム風機能がある. 電源をいれたりきったりするかんたんなしかけ (オンオフ形とよぶことにする) だが,オンオフが一定間隔ではないから 1/f ゆらぎ的な効果もある. 測定してみると,この扇風機のばあい 46% 節電できることがわかった. 風にゆらぎをもたせる方法はいろいろあるが,1/f ゆらぎのようなもっと高級な機能ではこれだけの節電ができないのではないだろうか?

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東日本大震災復興構想会議では,水産業の復興のために特区を創設して民間資金を活用するという宮城県知事が推進してきた案がとりいれられている. これに対して,漁業者などが署名をあつめて反対しているという. かれらは,東北だけでない日本の水産業復興のために自分たちがなにをすればよいのか,まったくわかっていないのではないだろうか?

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東日本大震災復興構想会議提言をまとめて内閣に提出した. 十分な議論がおこなわれたとはいえないだろうが,3 カ月強のあいだに本会議は 12 回,作業部会は 8 回の会議をかさねて,えられた結論だ. 回数はおおいとはいえないが,ときには 4 時間以上の時間をかけて議論している. 提言の内容をみると,その議論の結果が十分に反映されているようにはみえず,ほとんど抽象的な内容に終始しているようにみえる. 復興への道は地域ごとにおおきくちがっているはずなのに,提言ではいくつかの類型をしめしているだけだ. しかも,提言にもりこまれたかぎられた内容も,たとえば増税や特区の設置に関してはすでに反対のこえがあがっている. この会議の成果を復興にいかしていくには,どうすればよいのだろうか?

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東日本大震災ではおおくの犠牲者をだしたなかで,学校の児童・生徒はそのおおくがたすかった. そのなかで石巻の大川小学校はほとんどの児童と教師が死亡またはゆくえ不明になっている. そこでなにがおこり,なぜそのようなことがおこったのか,しだいにあきらかにされてきている. 津波はときとして 10 m 以上になるが,そうすると通常の避難場所は水没する危険がある. それをかんがえて,1 次の避難場所である大川小学校から 2 次の避難場所ににげる方法や手段を用意しておくべきだったが,その用意がまったくなかったことが最大の原因だろう.

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東日本大震災のわずかまえに出版された本だ. ここには,津波のメカニズムから避難のしかたまで,さまざまな知識がもりこまれている. 震災からの復興が議論されているなかで注意をひくのは,「高地移転は無理である」 という記述だ. いったんは高地移転がすすんでも,やがて低地にも家がたつようになる. 今度もおなじことがくりかえされるだろうから,それをかんがえておく必要がある. だから,この本では避難に関して重点をおいていて,知っておくべきことが多い.

評価: ★★★★☆

関連リンク: 津波災害@ [bk1] 津波災害@Amazon.co.jp